それが、出来んかったら、やっぱり受け入れてもらえへんか?」

そう仰る気落ちなさった声をお聴きして、



「明るく元氣に大きな声で挨拶やハイと返事が出来ることは

もちろん大切だと思いますけれど

私の知っている○○さん、やんわりとしてとても優しい方でしたから

心配なさることないですよ。



作業所の皆さんにも○○さんの良さ、きっと伝わると思いますよ。」

と申し上げると、



「そう、そうなんや。

○○は、ほんまに やんわりとして優しいんや。

そのやんわりと優しいところが気にいって、

結婚したいと思うたんや。



先生、ありがとう。

○○のいいところ、ちゃんと見ていてくれて、

伝えてくれて ありがとう。



大丈夫や。 これ聞いて安心した。



○○も 電話のそばで聞いて、笑いながら泣いとる。

先生、ありがとう。 ○○も オレもがんばれる。」

 

と お電話が切れました。



ご主人様の ありがとう、という明るいお声と

○○さんへの あたたかな想い、

私になら相談できると思ってくださっていた○○さんに

本当に感謝しました。



そして、同時に、ご主人様の言葉遣いや

聴きとりにくい声と発音から



私の心がいろいろとマイナスに考えてしまったこと、

電話の第一声から、

ご主人様の優しさを受け取ることが出来なかったこと

その難しさや

統合失調症の○○さんのことを、

これまで全く

気付いて寄り添っていなかったことなど、

自分を考える時間を頂けました。



みんなが、安心して、助け合って支え合って暮らせる社会。

自分の命を生きられる社会。

 つくっていきたいと

改めて 改めて 思いました。