(もしかして、彼女は とんでもない方と結婚してしまったの?)

そんなことも、頭をよぎりました。



ただ、その中で、何度聴き直しをしても、 怒らないで

繰り返し 繰り返し

 こちらが聴きとれるまで伝えてくださることに

少し、申し訳なさと、安心をいただいたので、

何とか聴きとりたいとも思っていました。



(どの様なご用件ですか?) という私に

 その方が仰ったのは、



「○○は、統合失調症なんや。

それでも、がんばって作業所に働きに行くと言っているんや。



来週から、初めて行く作業所で、困らんように、

みんなに受け入れてもらえるために

どうしたらいいか、教えてほしいんや。



○○が 不安がっとんや。 

山本さんやったら、 教えてくれる、

相談できると言うたから、



でも、 自分では恥ずかしい 言うたから、 

オレが電話かけとんや。 教えてくれるか・。」



○○さんが統合失調症であったことも、初めて知りました。



そう伝えると、



「知らんかったやろ。

落ち着いてる時しか行っとらんかったからな。



でも、そうなんや。

ほんまに、苦しんどんや。 かわいそうなんや。」と。



その言葉をお聴きして、

私にお電話をかけてくださったことを

本当にありがたいと存じました。



そして、ご主人様に

不安に思ってごめんなさいと心の中で伝えました。



「作業所のことや〇〇さんの詳しい状況が分からないから、

一般的なことになりますけれど、



基本は いつでもどこでも一緒ですよ。



元氣に笑顔で、大きな声で自分から挨拶をすること

それから、 返事は ハイ と・・。」



と、ここまで伝えると、その声にかぶせて



「やっぱりそうやな。あいさつやな。あいさつ、大事やな。

それが、大事やな。 あいさつなら、〇〇にも ちゃんと出来る。

いつでも、ちゃんとしとる。 返事も、出来る。



そやけど、 元気よく、大きな声で・・いうんは、〇〇には

無理や。 笑顔で・・は、 難しいな。

出来ん時もある。 困るな・・・。



それが、出来んかったら、やっぱり受け入れてもらえへんか?」


   (つづく)