発表会の司会。森先生の個人レッスン。
怖くて、怖くて、今でも思い出したら足がすくむ・・(笑)
様でしたが、
そのレッスンを 受けられたお蔭で
私は、 思いあがっていた自分に気が付くことが出来
ようやく、出来ていない・という事実にも気が付けました。
そして、森先生から、 良かった よく練習したねと
褒めて頂けたのです。
とても 嬉しくて 嬉しくて 嬉しくて 有頂天になって(だったと思います。)
すぐに森先生に感謝のお礼状を出しました。
届いた頃、 森先生からお電話を頂きました。
「 お手紙ありがとう。とても嬉しかったわ。…」
と、 美しく 軽やかでやさしさ溢れるお声が
受話器から流れてきて、私は 涙ぐむほど感激しておりました。
しばらくお話しをして、そして、 先生が仰ったのです。
「 それで、河本さんのところにもお礼状を書きましたね?」
・・・・・・・
出していなかったのです。
水曜日になったら、教室があるから、その時に言えばいいと
思っていたのです。
手紙は、森先生にだけしか出していないことを伝えると・・
個人レッスンの時の比ではない、厳しい声で
「あなた、 何やっているの。
あなたの先生は、 河本さんでしょう。
河本さんのお蔭で、あなたは学べているのでしょう。
河本さんがいたから、あなたは私に会えたのでしょう。
感謝の出来ない人は 嫌いです。
元に 感謝の出来ない人は、 最低です。
順番が 違います。
私は、 順番を違える人が 嫌いです。
二度と、私のところには手紙もよこさないでください。」
ガチャン。
烈火のごとく叱られて、電話は切られてしまいました。
怖いのと、恥ずかしさと、申し訳なさと、
もう二度と、森先生にお会いできないことをしてしまったという
悲しさと 自己嫌悪・・・・・
やっと、やっと、
自分の居場所をみつけられたと思っていたのに
やさしい やさしい河本先生まで
結果的に裏切るようなことをしていたのかと
思ったら、悲しくて、申し訳なくて、
三日間、 こっそりと泣き暮らした後、次の教室日。
河本先生にも嫌われるのかもしれない、
話し方教室にはもういられなくなるのかもしれない
と思いながら、河本先生に、森先生から叱られたことを
打ち明けました。
その間、 やさしく微笑みながらじっとお聴きくださっていた
先生は、話し終え、ごめんなさいと謝る私に
いつもの様に、にっこりとあたたかな微笑みを向けて
「あら、えりちゃん、そんなこと、いいのよ。
だって、 すぐに教室で会えるんですもの。
教室であった時に、 お礼を言ってくださったら、
それで、いいのよ。
私は、何とも思ってないわ。 気にしなくていいわ。
いま、ありがとうって言ってもらえたから、ほら これで、十分。
でも、森先生は、私たちを育てようと思ってくださっているから
きつく言われたのだと思うわ。
森先生には、えりちゃんの気持ちを伝えておくから
心配しないでね。 大丈夫。 」 と。
そのお蔭で、 教室をやめることなく、
今もこうして、この世界に身を置かせて頂いています。
そして、 河本先生のお蔭で、森先生とまた、お会いできるように、
それどころか、アシスタントとして
お側に置いて頂けるようになるのですが、
ここからは、 また 次回に致します。
でも、 この時、
順番が違う。
元を大事にしなさいと きつく叱られたこと。
本当に、 有り難いことだったと、その後の人生の中で
事あるごとに、感謝しています。
PS。そう言いながら、 忘れん坊で、うっかり者の私、
ぼんやりして忘れて、失礼なことをして
ご迷惑をお掛けしている皆様、申し訳ございません。
お詫び申し上げます。 感謝。