森 恭子先生の思い出③続き

森先生が司会の準備してくださっていた司会原稿は

当然まだまだ続くのです。



なのに、はじめの挨拶さえ、どう言えばいいのかわからない。

   語るって?   暗い?



その日から、

朝から晩まで、何をどうしていいかわからないなりに、

とにかく明るく!だけを思いながら、

トイレに入っている時も、「みなさま、こんにちは。」

お風呂に入っても、 「みなさま、こんにちは。」



子ども達に不気味と言われるくらい言い続けました。



そうして迎えた発表会の当日。



森先生が会場の後ろでじっと見ていらっしゃる中、

   「みなさま、こんにちは。」



恐る恐る先生の顔をちらりと見ると、

先生が優しく微笑みながらうなずいて下さいました。



ほっとして、その後、無事司会を務めることが出来ました。



発表会終了後、森先生が側に来てくださって、

にこにこ笑顔で伝えてくださいました。



「よく練習したわね。すごく良かったわよ。お疲れさま。」



私の中で、怖かった先生が、また神様の様に優しい先生に戻りました。



そして、この一か月、わからないなりに、悩みながらも

がんばって取り組み、本当に良かった、と思いました。


  この後、実は、 まだまだ 森先生からの

  厳しく 愛深いレッスンは続くのですが、


取りあえず、 この時は、達成感と喜びを頂いて

やはり話し方教室に入ってよかったとつくづく思ったのでした。