森恭子先生の思い出2。


二度目に、先生にお会いできたのは、
パーティからひと月ほど過ぎたある日の夕方。


市内のコープさんで買い物をしていたとき。

ふと気が付くと、森先生のお姿が・・。


( お会いできた・・!)


大急ぎで 先生の元に駆け寄ってご挨拶をさせて頂きました。


「 森先生、こんにちは。
先日の話し方教室のパーティでお会いさせて頂きました。
河本栄味子先生の教室でお世話になっている
山本えりでございます。」


緊張しながらご挨拶をした私に、ふんわりとあたたかな眼差しをむけ
微笑みながら、 


今、仕事の帰りであること、
夕飯のおかずを買いに寄ったこと、
これからお姑さんの介護があること
など、 やさしく軽やかにお話しくださったあと


なにげなく、さりげなく私への問いかけ、ご家族は何人? と。


5分ほどの立ち話をして、私は2階のフロアに移動しました。

そのフロアで必要なものを買って、帰りかけた時
森先生が足早に、私を探しながら来てくださって


「わざわざお声をかけてくださったことがとても嬉しかったのよ。
 河本さんは素晴らしい先生だから、
  いい先生に出会えて、よかったわね。


 彼女からしっかり学んでくださいね。
 次にえりさんにお会いできる日を楽しみにしていますよ。」


って、言いながら、すっと
ケーキの箱を手渡してくださったのです。


本当にさりげなく、あたたかく、自然に。

思わず、遠慮することもなく(元々ずうずうしい・・ですが)
ケーキを頂いて、
幸せに満ち満ちて、帰ってきました。


箱をあけると、 お伝えした人数分の
美味しそうなショートケーキがひとつずつ。


その時に、あの質問がわかりました。


先生は、もうあの時に
私にケーキか何か、ことづけてあげようと
思ってくださっていて
幾つ必要か人数を確認されたのだということが。


森先生は、いつもこのようにさりげなく、でも
ずっと常に見ていてくださって、気遣ってくださっていて


あたたかな愛をくださる方でした。

この方のような女性になりたい。
        森先生のような女性になりたい。


強く祈ったはじめでした。