『相手の顔を、目を見て離す大切さ』
先日、ある講演会に参加した時のことです。
講師の活動に共感・尊敬の気持ちを持っていたので、
お話が聴けることを大変楽しみにしていたのですが、
残念ながら、30分も過ぎた頃から、
だんだんと違和感を覚え居心地が悪くなりました。
講師の先生のお声は確かにしっかりと聞こえていました。
が、心の中に言葉が入ってこないのです。
なぜなら、講師の先生は、
パソコンのパワーポイントの操作をする時以外ずっと
天井を見てお話をなさり、
目の前の聴衆をご覧になることがなかったからです。
常に上を向いた状態の先生のお顔を拝見しながら
話をお聴きしていると、
(普段、話をする時はどうなさっているのかしら )
とか、
(他の方はどの様にお感じになっているのかしら )
等の思いが頭をよぎり、
お話に集中することができなくなりました。
お顔を見て聴いているから疲れるのだから、
見ない様にしてお声だけに集中しましょうと、やってみたのですが、
これもなんだか逆に疲れました。
私はいつも、講演会に行くと、
できるだけ前列中央に座る様にしています。
そうすると、時々講師の先生と目が合って、
講師が 聴き手のひとりである私の存在を受けとめて、
私の理解や反応に合わせてお話し下さっている様に
感じられることが多くあるのです。
その時は、話し手と私の心と心が結びついて
同じ時間を共有しているという大きな喜びを頂けます。
今回、講演会に参加したことで、
あらためて、
話し手の言葉からだけでなく、
ちょっとした表情の動きや、
伝えたいという思いの込もった目の輝き、
優しいまなざし等の 非言語の部分から多くのものを頂き、
安心感を持つことができているのだと実感しました。
( 私の話を聴いて下さって、ありがとうございます )
という思いを伝え、
相手の存在を認め、 肯定のメッセージを伝える、
『 相手の顔を、目を見て話す 』
ことを常に大切にしたいと思いました。