『相手を丸ごと認め合い、それを伝え合う大切さ』
養護学校教諭、山元加津子さんのドキュメンタリー映画
『1/4の奇跡~本当のことだから~』を観ました。
映画の中に、加津子さんの教え子だった笹田雪絵ちゃんが出てきます。
彼女は、MS(多発性硬化症)という病気で亡くなりました。 が、
亡くなる迄、愛一杯に、懸命に、優しく強く生きた人です。
雪絵ちゃんが亡くなった日、お母様が加津子先生におっしゃいました。
「きっと雪絵は、今日死ぬことを自分で決めたのだと思います。
だって雪絵は、
これ迄も自分のことは全て自分で決めてきましたから…」
すごい!と思いました。自分を認め、自分の決定に自信を持ち、
責任を取れる強さがなければ、
どんな事でも自分で決めることはできません。
でも、それこそが自分を生きるということ。
雪絵ちゃんのすごさ!と同時に、
その強さを与えたお母様とご家族の大きな愛に感動しました。
私は、就職支援の研修に伺った時等、
自己否定に苦しんでいる人から相談を受ける事がよくあります。
彼らは、過干渉や人格否定、関心を持たれない等、
自分の存在を否定される体験を皆持っています。
彼らは、例えば
「あなたは何が好き?」の問いにさえ答えることができません。
自分の選択に自信が持てず、自分ではなく、
相手の望む答は何かと悩み、自分の心を封じ込めてしまうからです。
自分の言う通り動くから好きなのではなく、
お行儀良いから可愛いのではなく、
そこにあなたがいてくれること、 それだけで嬉しいのだと、
相手を丸ごと認め、それを伝えること。
言葉で上手に伝えられなくても、いつも優しい眼差しで見詰める。
目が合ったらニコッと微笑む。
相手の言葉を否定しないで聴く。 ただ抱き締める。
それだけでも、
あなたを大切に思っていますというメッセージは伝えられます。
どんな時も、どんな自分も、丸ごと受け止めてくれる人が、
信じてくれる人が、 私にはいる。
この自信が 人を強くすると思います。