♪ ななくさ、なずな、 とうどの とりが わたらぬ さきに


 ストトン トン  ストトン トン ♪


 毎年1月7日、七草の日は、この歌で始まりました。


 母と歌いながら、冷たい風が吹く


 (時には、うっすらと雪が積もっている)


 外に出て、庭先や、畑の 七草を 摘みます。


 といっても、


 せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ

 

 すずな、すずしろ     全ては揃いませんから


 見つかるもの、あるものだけ。


 それから、 まな板の上に洗って置いた 七草を


 ♪ トン トン  トン  トン ♪ と


 歌に合わせ元気よく 包丁の音をたてながら  小さく切ります。


 それを、炊き立ての白粥の上に、パッとのせて かるく混ぜ、 


 ひと煮立ちさせたら フウフウ言いながら 頂く。


 香りが口の中に、パア~っと ひろがって


 外は、寒い冬なのに


 新しい春が来た~  と感じていたものでした。



 生活の中に、歳時が ありました。 


 歳時を大切にする 心に、 生活に ゆとりが ありました。


 近所でも、我が家だけが行っていた様な 七草粥の作り方。


 あれは、誰から伝わっていたのでしょうか・・・。


 両親がいなくなった今となっては、知るすべもありませんが・・。


 私の子ども達にも 伝えていきたい と 思います。