新宮から山崎への道沿いに、喫茶店やしまがあります。

先日、新宮駅でのお掃除の会の帰りに、息子と行きました。

実は、このお店の奥様は、私が子どもの頃、

家族ぐるみで大変親しく可愛がって頂いていた家のお姉ちゃまです。

懐かしさと、小さかった私の、息子の姿を見てもらいたくて立ち寄りました。

挨拶をして、注文したお茶が出てくる迄の間、

テーブルの上にあったノートを息子が何気なく手に取りました。

いろいろなお店でもよく見かける 

『お客様のメッセージや感想をお書き下さい』と置いてあるノートです。

はじめ息子は、そのノートをパラパラとめくって読み始めたのですが、

すぐに丁寧に持ち直し、1ページ1ページ集中して読み始めました。

その様子に、そんなにいい事を書いているお客様があるのかしらと気になり、

私もテーブルにあったもう一冊のノートを開きました。

開いて1枚目で、息子が何故こちらのノートに夢中になったのかわかりました。

その私の気配を感じたのか、息子は私を見て、「この人、すごい。」と申しました。

そのノートには、

お客様のメッセージや感想の全てに、必ず赤ペンで、丁寧な返信メッセージが書かれていたのです。

小さなお子様の小さな絵ひとつにも

(○○ちゃん、かわいい絵をありがとう)って。

それらの言葉は、謙虚さと感謝の心が溢れていて、

赤ペンで書かれている言葉を読みすすむだけで、私共迄、あたたかな気持ちになることができました。

だからなのでしょう、お客様からのメッセージも感謝の言葉が溢れていて、とても美しいノートになっていました。

丁寧な赤ペンの言葉からは、

本当に誰にでも優しく誠実であったお姉ちゃんのご実家の皆様の懐かしいお顔が次々と浮かんできましたし、

また、ご結婚された今のご家族の皆様との、仲の良い優しい時間も感じることができました。

生命の繁りの中に、優しさや思いやりの心も、ずっと繁っていくことを感じさせて頂きました。