「昨日から左の肘が痛くてねェ」
少し顔をしかめながら話す同じ年生まれのKさんに、
悪戯心が起こり、
「あらぁ、年ですねェ」と返した私。
瞬間、Kさんの顔に少し淋しそうな色が乗りました。
もし逆の立場なら、
私も相手に望むのは、
「大丈夫?」 や 「どうしたの?」 等、労りの言葉です。
まして、Kさんがどんなに仕事に頑張っていらっしゃるか、
掃除等様々な活動に一生懸命取り組んでいらっしゃるか
知っている私です。
自分では軽い冗談のつもりでも、優しくない言葉でした。
この様な思いやりの足りない言葉は、
自分が謙虚さを失くしている時に出る様に感じます。
大いに反省致しました。
♥
ある会で、当日のプログラムやチラシ等約10枚を800人分、
封筒に入れる作業をした時の事。
老若男女7名で作業を始めようとした時、
丁度来て下さったOさんにもお手伝いをお願いすると、
間髪を入れず、にっこり笑って、
「はい。僕、上手ですよー」
30分程して、ひとりが
「あー疲れたぁ、私、こんな単調な作業、苦手やわぁ」
と声を出すと、またOさん。
手を休める事なく、楽しそうに、歌う様に、
「僕はねー、こういう単純な作業、大好きなんですよ。
どうやったら早くなるかな、綺麗に入るかな、
なんて考えながらやっていると、ホント、楽しいんですよねー」
もちろん私も同じ様に、
積極的に楽しんでやろうと思っていました。
でも、声に出して下さったOさんの明るい言葉のお蔭で、
とっても楽しい気持ちになりました。
もっとガンバロウと思えました。
お蔭で、あっと言う間に、皆仲良く仕上げる事が出来ました。
Oさんは会社経営者。
この不況の中でも右肩上がりに業績アップとお聴きし、
「成る程、流石に」と存じました。
♥
新しい年が始まりました。
自分の口から出す言葉で人を傷付けない様に。
Oさんの様に人を元気にする言葉、
明るく、優しく、美しい思いやり溢れる言葉が、
いつでも口から出る私でありたいと存じます。