「昨日から左の肘が痛くてねェ」

少し顔をしかめながら話す同じ年生まれのKさんに、

悪戯心が起こり、

「あらぁ、年ですねェ」と返した私。

瞬間、Kさんの顔に少し淋しそうな色が乗りました。


もし逆の立場なら、

私も相手に望むのは、

「大丈夫?」 や 「どうしたの?」 等、労りの言葉です。

まして、Kさんがどんなに仕事に頑張っていらっしゃるか、

掃除等様々な活動に一生懸命取り組んでいらっしゃるか

知っている私です。

自分では軽い冗談のつもりでも、優しくない言葉でした。

この様な思いやりの足りない言葉は、

自分が謙虚さを失くしている時に出る様に感じます。

大いに反省致しました。

ある会で、当日のプログラムやチラシ等約10枚を800人分、

封筒に入れる作業をした時の事。

老若男女7名で作業を始めようとした時、

丁度来て下さったOさんにもお手伝いをお願いすると、

間髪を入れず、にっこり笑って、

「はい。僕、上手ですよー」

30分程して、ひとりが

「あー疲れたぁ、私、こんな単調な作業、苦手やわぁ」

と声を出すと、またOさん。

手を休める事なく、楽しそうに、歌う様に、

「僕はねー、こういう単純な作業、大好きなんですよ。

どうやったら早くなるかな、綺麗に入るかな、

なんて考えながらやっていると、ホント、楽しいんですよねー」


もちろん私も同じ様に、

積極的に楽しんでやろうと思っていました。

でも、声に出して下さったOさんの明るい言葉のお蔭で、

とっても楽しい気持ちになりました。

もっとガンバロウと思えました。

お蔭で、あっと言う間に、皆仲良く仕上げる事が出来ました。


Oさんは会社経営者。

この不況の中でも右肩上がりに業績アップとお聴きし、

「成る程、流石に」と存じました。

新しい年が始まりました。

自分の口から出す言葉で人を傷付けない様に。

Oさんの様に人を元気にする言葉、

明るく、優しく、美しい思いやり溢れる言葉が、

いつでも口から出る私でありたいと存じます。