私は、いつも笑顔の人でいたいと思っています。
目指しているのは、
マザー・テレサやオードリー・ヘップバーンの、
その人の人生が深い皺になって刻まれている、
慈愛に満ちた美しい笑顔。
もちろん、
その様な深い生き方も立派な行動も出来ていない私ですが、
せめて、自分の表情で人に嫌な思いをさせない様に、
そして、少しでも出会って下さった方々に
元気をプレゼント出来る顔・笑顔でいたいと思っています。
♥
この思いをより深く心に刻んだのは、45歳。
中学の同窓会の時でした。
そこで、私は、
本当に多くの人のお力に支えて頂いているお蔭で、
人は生きていることが出来るという事に、改めて気付かせて頂きました。
その当時、私には田舎で独り暮らしをしてくれている父がいました。
父は、長年の祖父母の介護や私の事等で心労を重ね、
その上最愛の母を突然亡くし、
体も心もすっかり悪くしていました。
倒れたとの連絡で病院に駆け付ける事も度々でしたので、
一緒に暮らす事が出来ない状態の私には、
余計に心配も大きく、
24時間どこに居ても気の休まる事がない日々を過ごしていました。
同窓会が始まり、しばらくして、
地元で暮らしている友人が、話し掛けてくれました。
まず始めに、元気だった頃の母の思い出話を。
次に、普段、彼が見る父の姿を。
「散歩や買い物の途中のおっちゃんに出会って、
(えりちゃん元気にしよってか?)と声を掛けた時、
すぐに返事が返ってきた時は、今日は元気やなと…。
でも下を向いたままで返事も返ってこん時は、
大丈夫かな?倒れてないかなとしばらく見送っとんや…」
そして、その後続けて、
「もしも何かあったらな、遠慮せんと言うてこいよ。
えりちゃんが姫路から来よったら時間かかるけど、
僕らやったら、すぐ駆け付ける事出来るんやからな。
電話してこいよ」
私が、それ迄、
お世話になっていると気付いていなかった人からの
有り難い言葉でした。
彼の横で同じ様に優しい目で頷いてくれた友人達の存在も。
人の有り難さが身に沁みました。
だから私に出来る事、
感謝の気持ちを笑顔に代えて、ご恩返し、ご恩送りをしていきたいです。