私は、いつも笑顔の人でいたいと思っています。

目指しているのは、

マザー・テレサやオードリー・ヘップバーンの、

その人の人生が深い皺になって刻まれている、

慈愛に満ちた美しい笑顔。

もちろん、

その様な深い生き方も立派な行動も出来ていない私ですが、

せめて、自分の表情で人に嫌な思いをさせない様に、

そして、少しでも出会って下さった方々に

元気をプレゼント出来る顔・笑顔でいたいと思っています。

この思いをより深く心に刻んだのは、45歳。

中学の同窓会の時でした。

そこで、私は、

本当に多くの人のお力に支えて頂いているお蔭で、

人は生きていることが出来るという事に、改めて気付かせて頂きました。


その当時、私には田舎で独り暮らしをしてくれている父がいました。

父は、長年の祖父母の介護や私の事等で心労を重ね、

その上最愛の母を突然亡くし、

体も心もすっかり悪くしていました。

倒れたとの連絡で病院に駆け付ける事も度々でしたので、

一緒に暮らす事が出来ない状態の私には、

余計に心配も大きく、

24時間どこに居ても気の休まる事がない日々を過ごしていました。


同窓会が始まり、しばらくして、

地元で暮らしている友人が、話し掛けてくれました。


まず始めに、元気だった頃の母の思い出話を。

次に、普段、彼が見る父の姿を。


「散歩や買い物の途中のおっちゃんに出会って、

(えりちゃん元気にしよってか?)と声を掛けた時、

すぐに返事が返ってきた時は、今日は元気やなと…。

でも下を向いたままで返事も返ってこん時は、

大丈夫かな?倒れてないかなとしばらく見送っとんや…」


そして、その後続けて、

「もしも何かあったらな、遠慮せんと言うてこいよ。

えりちゃんが姫路から来よったら時間かかるけど、

僕らやったら、すぐ駆け付ける事出来るんやからな。

電話してこいよ」


私が、それ迄、

お世話になっていると気付いていなかった人からの

有り難い言葉でした。

彼の横で同じ様に優しい目で頷いてくれた友人達の存在も。


人の有り難さが身に沁みました。

だから私に出来る事、

感謝の気持ちを笑顔に代えて、ご恩返し、ご恩送りをしていきたいです