「せろん」か「よろん」か?―「世論」の正しい読み方とは
1. 「世論」はなんて読む? 迷いやすい日本語
ニュースや新聞などでよく見かける「世論」という言葉。
この「世論」、みなさんは何と読んでいますか?
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せろん
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よろん
どちらも聞いたことがある気がしますよね。
実はどちらも使われていますが、厳密には使い分けがあるんです。
2. 「世論」の正しい読み方と意味
【よろん】
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読み方:「よろん」
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意味:一般の人々の意見や大勢の考えを指します。
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使い方例:「世論調査(よろんちょうさ)」「世論が高まる」
新聞やテレビニュースなどでは「よろん」と読むことが多いです。
【せろん】
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読み方:「せろん」
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意味:基本的には「よろん」と同じですが、「せろん」はやや書き言葉的で、学術的・フォーマルな文章で使われることが多い読み方です。
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使い方例:「世論を喚起する」「世論形成」
3. 国語辞典・新聞社の基準
多くの国語辞典では「よろん」「せろん」両方の読みが記載されています。
ですが、実際のニュースや日常会話では「よろん」が圧倒的に多く使われています。
また、NHKや新聞各社(読売新聞、朝日新聞など)は「世論調査」などを「よろんちょうさ」と読むとしています。
つまり、現代日本語では「よろん」が標準的な読み方です。
4. どう使い分ける?
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一般的には「よろん」と読む
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場合によっては「せろん」と読むこともあるが、ほとんどの場合「よろん」でOK
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「せろん」は堅い文章や論文、歴史的な文脈などで見かけることも
5. まとめ
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「世論」の読み方は「よろん」が主流
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「せろん」も間違いではないが、一般的にはあまり使われない
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「世論調査」「世論が高まる」などは「よろん」と読む
迷ったら「よろん」で大丈夫!
日本語にはこうした複数の読み方が存在する言葉が他にもたくさんあります。
日常生活やビジネスシーンでは、「よろん」を使うのが無難です。
おまけ:「世論」の由来
「世論」はもともと中国語から来た言葉で、かつては「せろん」と読むのが主流だった時代もありました。
時代とともに「よろん」という読み方が一般化し、今ではこちらが主流となっています。