ACL(アクセス制御リスト)とは?──ネットワークとセキュリティの基本

ネットワークやシステムのセキュリティを確保する上で、「ACL(Access Control List)」は重要な役割を果たします。
ACLを適切に設定することで、許可されたユーザーやデバイスのみが特定のリソースにアクセスできるようになります。

本記事では、ACLの基本概念、種類、実際の設定例について詳しく解説します!


🔹 ACL(アクセス制御リスト)とは?

ACL(Access Control List)は、アクセスを制御するためのリストです。
特定のユーザー、デバイス、IPアドレスに対して、**「許可」または「拒否」**のルールを設定できます。

📌 ACLの主な用途
ネットワークのトラフィック制御(ファイアウォールやルーターで使用)
ファイルやディレクトリのアクセス管理(OSの権限設定)
クラウド環境のセキュリティ設定(AWS, Azure, GCPなど)


🏛️ ACLの種類

ACLには大きく分けてネットワークACLファイルACLの2種類があります。

🔹 1. ネットワークACL(パケットフィルタリング)

ルーターやファイアウォールで、IPアドレスやポートを基準にアクセスを制御します。

📌 例:CiscoルーターのACL設定(IPアクセス制御)

access-list 100 permit tcp any host 192.168.1.1 eq 80
access-list 100 deny ip any any

ポート80(HTTP)へのアクセスを許可
その他の通信をブロック


🔹 2. ファイルACL(OSのアクセス制御)

ファイルやフォルダに対するユーザーごとのアクセス権限を設定します。

📌 例:LinuxのACL設定(ファイルアクセス制御)

setfacl -m u:username:rwx /path/to/file
getfacl /path/to/file

特定のユーザーに読み書き実行権限を付与

📌 例:WindowsのACL設定(NTFS権限)
右クリック → プロパティ → セキュリティ → ユーザーごとにアクセス権を設定


🚀 ACLのメリットとデメリット

メリット デメリット
セキュリティ強化(不要なアクセスを防ぐ) 設定ミスで業務に影響を与える可能性
トラフィック制御によるネットワーク最適化 ルールが複雑になると管理が困難
ユーザーごとの細かいアクセス管理が可能 大規模環境では一元管理が難しい

🎯 ACLを適切に設定するポイント

🔹 「最小権限の原則」を守る(必要なユーザー・IPのみに許可)
🔹 ルールの順序を意識する(ACLは上から順に適用される)
🔹 定期的にACLを見直し、不要なルールを削除する
🔹 ログを活用し、不正アクセスを監視する


🌟 まとめ:ACLはセキュリティの基本!

ACLは「誰が・どのリソースに・どのようにアクセスできるか」を制御する仕組み
ネットワークACLとファイルACLの2種類がある
適切な設定により、セキュリティ強化とネットワーク最適化が可能

企業のネットワークやクラウド環境では、ACLの正しい管理が情報漏洩やサイバー攻撃対策の鍵となります!🔐✨