短文もの1 | アイ氏とTさん ~回文と料理のブログ~

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アイ氏の趣味の回文と、Tさんの趣味の料理を、日々公開中。


回文101~古典?をひと捻り~



竹薮地域一部焼けた。


たけやぶちいきいちぶやけた。



迂闊にもトマトまともに使う。


うかつにもとまとまともにつかう。



フラダンス済んだ裸婦。


ふらだんすすんだらふ。



  作 成 談 話 :
回文記事100を機に、古典的な回文に一味加えて作ってみました。それぞれ「ダンスが済んだ」「竹やぶ焼けた」「トマト」がもとです。確認はしていませんが、既に誰かが考え出していそうでもあります。ともかくも、いわゆる温故知新ですね。--2006年11月10日(金)
















回文102~愛のカタチ?~



二人、仲がかなりタフ。


ふたり、なかがかなりたふ。



少ない軋轢で亀裂。愛失くす。


すくないあつれきできれつ。あいなくす。



痴態さぐる愚妻たち。


ちたいさぐるぐさいたち。



  作 成 談 話 :
「タフ」は関係が強いという意味で使ってみました。「軋轢」はいわゆる内輪もめです。「痴態」は卑猥な感じがするかもしれませんが、辞書的な記述は「ばかげたふるまい」の意です。いろいろな愛の形を表現してみました。--2006年11月11日(土)













回文105~鹿~



もどかしい鹿ども。


もどかしいしかども。



小賢しい鹿、ザコ。


こざかしいしか、ざこ。



  作 成 談 話 :
生物に関する語で回文をあまり作っていなかったことをうけて、手始めに短いものを出してみました。「形容詞+鹿」の組み合わせです。これから生物を使った長いものに挑戦していきます。--2006年11月16日(木)












回文107~短文もの~



気だるげに逃げるだけ。


けだるげににげるだけ。



讃美歌に過敏さ。


さんびかにかびんさ。



  作 成 談 話 :
感情の変化、でまとめてみました。「気だるい」は以前にも使ったのですが、つい出来てしまったので載せてみます。一度使った言葉はなるべく使わないようにしてきたのですが…。--2006年11月20日(月)













回文114~形容詞~



意志が清々しい。


いしがすがすがしい。



石畳のみ正しい。


いしだたみのみただしい。



  作 成 談 話 :
形容詞の終止形をきちんと使ってみる、というのが始まりです。後者はいささか意味不明ですが、何かの会話の折に出てきそうではあります。--2006年11月29日(水)












回文121~短文もの~



鍋食べな。


なべたべな。



紙のみか。


かみのみか。



賭けだけか。


かけだけか。



  作 成 談 話 :
勝手に「2+3型」などと命名していますが、要するに、音の数です。短文ものはなにかで統一をとらないと貧弱ですので。実は以前に「3+2型」でいくつか出しております(回文40 参照)。--2006年12月13日(水)












回文122~動物篇~



シャチ、無理たたり、無茶し。


しゃち、むりたたりむちゃし。



鶏と鰐。


にわとりとわに。



メダカしかダメ。


めだかしかだめ。



  作 成 談 話 :
回文記事を120作ってもなかなか出来なかった動物ものですが、ようやくいくつか出来ました。少しずつ広げていきたいと強く願う今日この頃です。--2006年12月14日(木)












回文128~短文もの~



靴買い、生活苦。


くつかい、せいかつく。



白菜割く刃。


はくさいさくは。



予期せぬ咳よ。


よきせぬせきよ。



  作 成 談 話 :
生活感というか、日常の風景というか、そういうものをにじませてみました。「生活苦」には師走の様子を、「白菜」には冬場の鍋物の準備、「咳」には風邪の兆候を、それぞれにおわせています。--2006年12月24日(日)












回文129~短文もの大放出~



改竄指図し、散財か。


かいざんさしずし、さんざいか。



近いかたに高い価値。


ちかいかたにたかいかち。



クラゲの値の下落。


くらげのねのげらく。



ウラワザ笑う。


うらわざわらう。



イカスミはミスかい?


いかすみはみすかい。



  作 成 談 話 :
なかなか納得のいくものができずにいまして、数で勝負してみました。来年に向けてなんとか挽回したいものです。精進します!--2006年12月26日(火)











回文130~年越し~



つまんねえ年末。


つまんねえねんまつ。



私、お年玉出し通したわ。


わたし、おとしだまだしとおしたわ。



  作 成 談 話 :
前回とうってかわってなかなか良いものができたのではないか、と自己評価しております。すでにありそうな気もしますが。何はともあれ、2007年も相変わらず回文がつくれますように。--2006年12月28日(木)












回文135 ~やや短文~



しきたり懲りた棋士。


しきたりこりたきし。



退屈な夏悔いた。


たいくつななつくいた。



  作 成 談 話 :
正月からだいぶ離れますが、実は着想は正月からきています。「しきたり」と「退屈」がそれぞれ始まりです。伝統的な正月とそれに相反する寝正月、などという想像をしていたらこの結果でした。--2007年01月06日(土)













回文143~短文もの~



サンマ、5万さ。


さんま、ごまんさ。



乾物7つ分か。


かんぶつななつぶんか。



香水数個。


こうすいすうこ。



  作 成 談 話 :
極めて個人的な感覚ですが、数字を入れると内容が濃くなったような気がします。煮詰まると数字でヒントを得ようというのが最近の傾向です。そう、このところ煮詰まりぎみです。--2007年01月19日(金)











回文150~短文もの~



四つ葉、奇抜よ。


よつば、きばつよ。



工夫こそ幸福。


くふうこそこうふく。



  作 成 談 話 :
あるところで四つ葉のクローバーの話題を小耳に入れまして、そのときの即興の作です。本当はもう少しひねりたかったのですが、反応の速さが勝負どころかなと思いましたゆえ、こうして短文で掲載しました。--2007年01月31日(水)