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法事中、自分は動かずに

私にあれこれ指示を出して

事実的には私を使い走り、

こき使い、

気が利くアピールの

スタンドパフォーマンスを遂げた俊。


私は内心苦痛と腹立たしさで

いっぱいだったけど、

法事の場でそれを露にするわけにもいかず、


一旦は不機嫌に俊を無視して

離席したものの、

すぐに戻り、

平静を装って

終時にこやかに過ごした。


食事会も終わり、

「お土産があるから取りに来て」

という叔母の後に

俊と一緒に着いていった。


歩いていてふと振り替えると、

俊が居ない。

嫌な予感がして

「俊どこー?」と元来た道を戻ると、

俊は、私のいとこの可愛い女の子の隣で

満面の笑顔を振り撒いていた。


いずれはこういうシチュエーションになるだろうな、

と思っていた。


女に見境いの無い俊が、

こんなに綺麗な女性ばかりの場で、

わずかでも近寄るチャンスを逃すはずが無い。


私のいとこたちは、

年齢を経ていても本当に美人ばかりで

教養もあり、上品だから

すごく魅力的。


その子供ときたら、

それに若さを加えて

この上ない最強の美オーラをキラキラ輝かせてる。


恋愛したいとか、

そんなんじゃなくても、

「話してみたい」と男性は思うと思う。


でもね、知らない他人ならまだしも、

私の親族なのでね。

私が俊を連れてきた立場で、

それやられたら、

私の立場も気分も悪いわけ。


「着いてきてって言ってるのに何してるの?」

と言うと、

「あ、ああ、どこに行ったかと思った」

とヘラヘラ着いてきた。


クソ男。