まあ、たぶんシリーズ最高傑作と名が高いポポロクロイス物語2の難易度レビューです。

 

 

 

 

実のところ、あまり語れる要素は多くなかったりする。RPGに必要な要素の最低限しか用意されていないゲームであるが、それの必要な要素をさらに突き詰め、ストーリー特化のゲームとしてできたのが今作と思われる。世界観・設定・キャラともにテーマに沿ったものになっており、良好。ストーリー面の評価の高さは散々語られているので割愛。女性の方はほぼ今作が最高傑作と言うだろう。

 

 

・ゲーム性はほぼ皆無

はっきり言ってしまうと、ゲーム性を期待してプレイするゲームではない。期待すれば、見事なほどに後悔することになる。魔法と必殺技は、すべてMPを消費して使う特技になっているし。

 

だが、ゲーム部分のストレスをためないようにする試みは成功している。とにかくテンポが良く、レベル上げにも時間がかからないようにエンカウント率は高い設定になっている。移動中は途中で覚えるマジカルロードを使えば良い。

 

戦闘のテンポは、技モーション以外の速度が信じられないほどに早くなっている。ロードもほぼない。操作性も心地よく、これよりテンポ良い戦闘はほぼないのでは(あるとするなら戦闘システムが少し類似している閃の軌跡3くらいか?)。一応フリーゲームであれば、シルフェイド幻想譚があるが、冗談なしにアレと同じくらいのテンポといえる。

 

 

・難易度は一部除き非常に低い

難易度は、全体的に低い。当然ストーリー重視だからである。

大半は、特技を連発し、回復するだけで勝てる。ラスボスもほとんど苦労しないだろう。悪いことは言わないのでちゃんとMP回復アイテムだけは装備させておこう。

 

さて、その一部の難易度なのだが、明らかに理不尽な難易度になっている。最序盤はドローン4体やカモノハシ2体に襲われてしまえば100%負ける。序盤の難易度がおかしいのだ。

 

また、2章までのボスはそこまで弱いというほどではない。単体攻撃が即死級だったり、全体攻撃でHPの半分以上減らしてくるなど、簡単といわれてはいるが、油断すると負けるようなボスが多い。トリオロボは数が多い上に耐久力、攻撃力ともに鋼鉄魔王よりも強いことで有名。

 

一部のボスが異常に強い。ガープ、ブルンバブン、ウッキーカイザー。こいつらは一部攻撃の総計ダメージが250を超える敵である。ガープは範囲攻撃、ブルンバブンは全体攻撃であり、下手をすれば1ターン全滅もあり得る。しかもブルンバブンは通常攻撃以外に全体攻撃1つしかパターンがない。ウッキーカイザーはHPを減らすと素早さが大幅に上がり(素早さ上昇は一部ボスに用意されている隠し仕様)、単体攻撃の連打だけで全滅に追い込む恐ろしいキック力の持ち主である。

 

また、ラスボスの恐るべきグラフィックと総計HPも見どころ。HPは、30000→30000→25000→20000→16000。総計は121000。こちらはレベル40程度の場合、特技で最大2000程度しか与えられないため、50回以上の攻撃が必要となる。強さはともかく、ちゃんとMP回復アイテムを持って行かないと凄まじくグダる。一応どの形態もハメパターンがあるが、それでもMP回復できないとまずいことになるので、MP回復アイテムを装備しておくこと。

 

グラフィックはシリーズのプレイヤーからは有名であり、まがどりに次ぐトラウマメーカーである(MOTHER2のギーグに匹敵するといわれる。設定も似通っているかもしれない)。間違っても検索しないように。ゆげ2

なお、psp版ではラスボスのグラフィックが多少変更されており、例のグラフィックは最初のみで、後半4連戦のグラフィックが登場しなくなった。まあどう取り繕っても女性の顔面をサンドバッグにする展開だから・・・しかし、ゲームアーカイブス版では変わっていないので、CERO対策やストーリー面に問題があったわけというわけではないようだ。

 

 

・最近のオタク受けの要素はあるのか?

残念だが、オタク受けする要素は皆無・・・と言いたいが、最近ボーイミーツガールが流行っており、そういう意味では十分ありだと思っている。でもそういう人はペルソナに行くんだろうな・・・。

 

ストーリーは、酷い事を言えば神に振り回される他種族(主人公含む)。ラスボスの父親も神である。実質そのラスボスの父親がすべての原因ともいえることから、シリーズ中最も屑親と言われることも。殆どのキャラが何かを失うことになるのだが、そのラスボスの父親は何も失わないのも、屑親と言われる原因(娘を失っていると言えそうだが、失ったというより「愛」を免罪符に捨てたようなもの)。

 

ストーリー内容的には、恋愛だけではなく、様々な愛に触れていくことになる。なのだが、ラスボスの父親が・・・。

 

そうそう、ラスボスを倒した後のあるムービーシーンは東日本大震災を経験した方にとってはトラウマかもしれません。3月11日に投稿した理由です。覚悟してプレイすることをお勧めします。

 

 

 

 

 

 

ここまでいろいろ言ってきたが、本来このゲームは、ストーリーと世界観を楽しむゲームである。このシリーズは基本的にすべてそんな感じで、没入感を削がないような工夫がされている。ゲーム性もそれなりに重視されている初代とローグが異端に感じるかもしれない