今作ですが、酷評に当たります。設定、世界観、キャラ、決して悪くはないはずなのに・・・。現在ではそれらの要素も崩壊したスマホポポロ、スマポがあるので、この程度で酷評するのは厳しすぎるかもしれない。

見たければスクロールを宜しくお願いします。好きならば、見ないことを勧めます。嫌なら見るな、を実行するときです。ストーリーだけ見たいなら、アニメDVDで見ればいいじゃない?珍しく、ゲームのアニメ化で、アニメの方が出来のいい作品だったりする。

 
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ここから開始します。
 
 
 
はっきり言ってしまうと、(スマポよりかはまだまともだがそれにしても)あまりにもひどい出来。ひどすぎるため前作までを、「ポポロクロイス物語」シリーズとし、ピノン世代を「ポポロクロイス」シリーズとする人がいるほど。これにより、ピエトロ世代の作品に駄作はないとすることができ・・・たのは2018年5月9日までだった。スマホの最新作が「ポポロクロイス物語」であり、出来は今作以上に設定崩壊とキャラ崩壊の宝庫。このため逃げ方法が使えなくなってしまった。
 
こんな有様なので、新規プレイヤーがシリーズ全部つまらないと思ってピエトロ世代の作品も駄作と言われてしまうことがある状態に。ファンも半分以上の人が見限り、続編の売り上げは今作の30%ほどになってしまった。そして公式に「ピノンはお荷物」と言われてしまった。当時のSCEJは猛省するべき・・・だったがこれもスマポに比べればまとも(開発会社は現epicsなので注意)。まあお荷物と言ってはいるが、どうしてそうなったのかを全く理解していないと思われるため、今作から成功作が1作も存在しないシリーズへ変貌した。
 
また、今作は2000年発売のFF10に多大な影響を受けたのでは?と思われる要素が散見される。その結果シリーズの特色を失い、凡庸未満のゲームに仕上がったのではないか。
 
ゲーム内容的には、技術力がないに等しい会社がやってしまう、ゲーム的な問題点が多数。この数年後、グラフィック至上主義に陥ってしまうSCEの問題は既にこの時点で見えている。当時のSCEの暴走が見える内容(現状はそれなりにまともになったが、社名がSIEになっているので・・・)。ここまでピンポイントな理由は、この当時の問題は、ほとんどがSCE側から持ち出されたものとインタビューなどを見るとわかるため。開発会社の技術力不足も原因ではあるが(こちらはいまだ技術力が低い)。
 
・冗談みたいに長いロード
なるべく回避したかったが、ロードの長さが異常。待ち時間も異常。エンカウント→20秒→行動待ち5秒→コマンド選択後暗転→3秒→長すぎるモーション(最低10秒、最大1分以上)→終了時の確認10秒以上。
 
これを、戦闘ごとに行うことになる。ゲーム性を楽しむものではないとはいえ、この長さは良い点にはならない。Ⅱの短さを見習ってほしいものである。
 
ちなみにマップ移動などにもロードはしっかりある。それほど長くないとはいえそれでも5秒。
 
戦闘時のロードは、HDDにインストールすると10秒に短縮されるが、それでも長い。この半端ではないほどに長いロードが、今作の評価をクソゲーまで落としきることに成功している。逆に言えば、ロードさえ短ければアークザラッド1レベルの評価にはなったかもしれない。世界観や設定、キャラはそこまで悪くはない、ということでもある。このゲームより長いロードのゲームは数えるほどしかないだろう。何とかクリアまでもっていくと、長いロードがボリューム不足のごまかしということに気が付くのだ。
ボリュームはロード時間を含めて12時間以内、レベル上げをしっかりしすぎたとしても24時間はかからないだろう。
 
・低い難易度、そのくせ理不尽な場面が多い
難易度だが、低いと言わざるを得ない。それ自体はストーリー重視のゲームなので、問題点とはならず良い点と言えるだろう。ある程度ゲームを知っているなら簡単すぎると言えるレベル。
しかし、仕様が初心者にわかりにくいゲームとなっている。子供向けと言っている割には厳しい部分が見られる。このゲームの本来の購買層の1つと思われる、普段ゲームをしない女性の方には難しく感じると思う。悪い難易度調整と言わざるを得ない。
 
・スタート後にいきなり襲い掛かる厳しい世界

このゲームは序盤が一番難しいと言われる。最初のダンジョンに行き、武器を入手すると、敵にエンカウントするようになるのだ。このダンジョンの敵は弱いわけではなく、回復切れすると簡単に負けてしまう程度の強さはある。薬草を買わないでプレイすれば、あっさり負けてしまうことはあり得る。

一度戻って回復ポイントで稼げば良いのだが、このゲームはシリーズ初の3Dであり、カメラも良いとはいいがたい。迷った挙句に負けることはありがち。なお、今作は戦闘に負けた場合、タイトルに戻る仕様に変更されている。

最序盤が難しい点は旧作でも似たような問題があるが、3Dで迷って負けてタイトル戻り…というのはシリーズ初。Ⅱの時も仲間が3人いるとはいえ序盤の敵は非常に強いが、迷って負けると言うことはまずなかった。ポポローグは迷って戦闘回数がかさんで負ける可能性があるが、タイトル戻りではない。

 

カメラに言及したが、今作のカメラは低身長のキャラを斜め上から見るという形になっている。おかげでまわりは見えないわ、酔いやすいわで悲惨。子供の視界を再現していると言えないこともないが、発売延期してまで3D酔いしやすいカメラを作るとは、恐れ入った。続編ではカメラの位置が変更され、普通にしていても周りが良く見えない問題は改善されている。

 

・微妙なアクション要素が追加されてしまった戦闘

戦闘システムも少し問題がある。エンカウント後、操作を行わないとリアルタイムで時間が経つため、操作しないと攻撃が出来ない。シリーズ通じて、行動が出来るようになると時間が止まる仕様なのだが、何故か今作だけは違う。行動選択に入れば、時間は(基本的に)止まるのだが、これも気が付きにくい。

そして序盤は使用キャラがピノン1人のみであることも問題。ピノンのHPが0=タイトル画面直行である。前作までと違い、負けは所持金半分で宿屋復活ではない。タイトルに戻るのだが、これはシリーズの空気が壊されたと割と不評。

 

負けそうなら逃げればいい。装備とレベルが足りていれば基本的に雑魚に先制されることはほぼないので、逃げられるなら0ダメージである。逃げ方はゲーム内に説明がなく、コマンドもわかりにくい。L1R1(L2R2?)を押し続けると逃げられる。キャラが行動できるようになれば100%の確率で逃げられる。気が付かずに終わる人も多い模様。

 

・特技のシステムも使いにくい

特技を覚えるシステムも謎が多く、ゲームを進めるといつの間にやら使えるようになっている。前作まではレベルや魔法経験値稼ぎで必殺技や魔法が強化される仕様だったが、今作はレベルを上げても使えるようにならない仕様である。覚えるタイミングは、攻略本にも説明がない。そのうち攻撃の特技を覚えるが、覚えたばかりの時は、攻撃特技はダメージが少ない。エレメントを集めればダメージが上がっていくがあまり説明がない。

 

本来の購買層には難しく感じる可能性が高いという考察であるが、その理由は、システム面の説明がほぼなく、それらのほとんどが初心者に厳しい仕様になっており、前作までの知識も使えないことだろう。

 

・装備の謎

武器と防具はキャラ別に5種類だけしかない。枠が5つしかないが、本当に5つしかないとは。アクセサリーは15個でどれも効果がある。これに関しては続編よりはまともに作られている。ラスボス戦には健康一番をちゃんと装備させましょう。続編ではとある事情により、耐性装備の意味が怪しいことになっている。

 

・地味な変更点も、他ゲームの模倣と思われ、しかも出来が悪くなった

今作と続編では、戦闘に参加できる人数が4人から3人になった。キャラの人数が少ないためである。しかし、実は数年前に発売されたFF10でも3人である。さらに戦闘システムがかなり類似しているのである。

 

FF10では行動順は初めからわかっており、状況を把握するのが容易である。そのほかいろいろな要素があり、有利に戦う方法を自分で考えられるのである。

それに比べて、ポポまり(公式の略称)では行動順はわからない、行動しないと時間が止まらないなど、悪い意味での差別化を行ってしまっている。情報が多いと混乱すると言うことかもしれないが、ならば動かさないとバトルで時間を止められないという、アクション性をどうして入れてしまったのか。FF10に唯一勝っているといえる点はムービースキップしかない。

 

・仕様の厳しさと裏腹に、簡単すぎる部分も

エレメント集めをすることにより、技だけで戦闘を勝ち抜いていけるようになる。最後まで。

逆にエレメントを集めないと、特技が弱いままとなり、レベル上げを強いられる。2人技や3人技はエレメントが一定以上ないと使えない。集めなければ戦闘のテンポがさらに悪化するわ、技がまともに使えないわで悲惨なことになりやすい。一番重要なのは素早さなのだが…

ちなみにエレメントは99個~100個ある。水のみ100個だが、何故かそれ以外は100個にならないミスもある。

 
難易度が低いとする理由は他にもある。ある程度レベルを上げると、攻撃回避率が不自然なほどに高くなってしまう。どうやら素早さに影響しているらしい。ラスボス戦でも、最強装備でレベルを上げる(40くらいか)と体感回避率が90%以上にまで上がってしまう。通常プレイでも半分くらいは回避できる。常時金剛盾。
 
・甘すぎる雑魚、ボスの調整
基本的に序盤のボスほどこちらの人数が少なく強い。戦闘不能になるような重大なミスが全く許されないためである。今作には、戦闘不能からの復活アイテムや復活手段がかなり少なくなってしまった。前作までにはゲームの早い段階で入手できることが多かったのだが…
 
中盤からのボスはどいつもHP馬鹿で、回復アイテムさえ用意しておけば、能力を上げて3人技を連打するだけで勝てる。回避率が高いのはボスでも同様で、レベルを上げるとほぼ攻撃に当たらないという。それでも、MP回復アイテムは買って装備しておくこと。さもないと(2ほどではないが)酷い泥試合になる。
 
ラスボスが意味不明な強さ
ラスボスは、それまでのボスの低難易度から考えると半端ではなく強い設定であり、レベル不足やアクション要素に対応できなければ勝つのは不可能に近い。逆にレベルが上がっていればほとんど攻撃を受け無くなり楽勝になってしまう。
連続ではないが2戦ある。1戦目、闇の精霊(cvはかなり有名な人)形態は光が当たっているところに通常攻撃でないとダメージが通らない。何とアクション要素が追加されてしまったのである。しかも通常攻撃以外は一切通用せず無効にされてしまう。一応HPは控えめだが…。2戦目はルナをメインにした攻撃でないと通用しない。
このような厄介なハンデが追加されている。しかもアクション要素が追加されているため、本来の購買層と思われる、普段ゲームをしない女性の方には難しく感じるだろう。1戦目で勝てずに投げた人も確認されている。最悪の場合、レベルを上げておまかせにしてしまおう。
 
なお、これに加えて適正レベルだと平均ダメージ150が毎ターン襲い掛かる。適正レベル(攻略本曰く30)で装備が一番強い場合でも、ルナは高乱数かクリティカルで一撃の可能性がある。ピノンは高乱数クリティカルで一撃。
そしてどちらにも、麻痺、毒、混乱、眠りを同時に与える全体攻撃がある。この状態異常攻撃は当たらなくても能力上昇バフを無効にする効果も併せ持っている。ダメージも100を超えるため、全員受けてしまえば、最高レベルであろうとその時点で敗北が確定する。なお、回避率はラスボス戦でも同様であり、半端ではなく強いとは言ったものの、当たらなければどうということはない。このため苦戦か楽勝かのどちらかになりやすく、良い調整とはいえないだろう。
 
 
このような歪んだゲームバランスであり、バトル重視にして楽しむのも難しい。簡単であり続けるなら良かったが、そうもいかない内容であり、仕様の問題も多い。戦法もほぼ固定されてしまう。
 
・冗談みたいなシステム
戦闘時に出てくる敵キャラは使いまわしがひどく、20体程度しかないのを色違いで60体以上にしているようなもの。ボスも同じ見た目で名前が違うものがいる。これは擁護できても、レッサー系は色違いが5種類以上もいる上、さらに特殊なタイプのレッサーが3種類程度いる。宝石ニャンやフルーツニャン、コピペロスなぞ目ではない、凄まじいほどの使いまわしである。しかも出現率は低い。普通にプレイした場合はおろか、稼ぎプレイを行ったとしても全員見つける前にクリアになってしまう。こんなところに力を注いでも・・・。このためか、続編では色タイプのレッサーだけとなり、ショップとして利用できるようになった。こっちはこっちで問題を抱えているが個性分け自体はされている。深い言及はしない。
 
戦闘が面倒なら、わらしべイベントを終わらせれば中盤にエンカウント率を大幅に落とすアクセサリーが入手できるが、序盤から意識していないと入手不可能になってしまう。割と矛盾した仕様である。戦闘から逃げる方法もあるが根本的な解決にはならない。
 
前作までに存在した寄り道要素は開発が間に合わなかったのか、ほとんど削除されている。おみやげもモンスター図鑑も。
おみやげはピエトロの趣味だったので、引き継ぐ必要はないのだが、モンスター図鑑は単純に手を抜いたんだなと言わざるを得ない。インタビューでも話題に自分から上げているが、直接の続編の月の掟でも復活していない。
 
戦闘関連のシステムはそもそもの出来が良くないのだが、前作から変更されている点も多く、それらが世界観的な面で出来が悪い。エンカウント時に画面が変わるのだが、これはゲーム的な事情であり違和感があるとされていた要素であり、前作まではこの仕様ではなかった。
また、戦闘に負けた時の仕様も、タイトルに戻るようになってしまった。前作まではお金半分で宿屋などで復活するが、今作は違う。つまりピノン達は死亡したと解釈できるように変えられている
こういう地味だが世界観的や雰囲気の面で重要なところが前作から変更され、あまり良い印象を受けなくなっている。これらが大人の事情やゲーム的な妥協であることがインタビューで示唆されていることが不評の声を強めてしまったと言える。
 
ボリュームはKOTYになった駄作RPGと同レベル。ロードのせいで12時間程度はかかってしまうだろう。ロード時間がなかった場合、3時間でも終わらせられるほど薄くなっている。
こんな有様なので、散々批判されていたグギャーですら、このゲームよりかは面白いといえるレベル。あれも苦行じみた展開が多いが・・・。
 
 
・冗談みたいな評価点
設定、世界観ともに牧歌的。しかもスマポとは違い、設定やキャラ崩壊がなく、違和感はないだろう。ストーリー自体は鬱ゲー気味だが悪くはない、むしろ良い。出会った瞬間に友達になってるスピーディな電波シナリオだが。
キャラもオタク受けはしないだろうが悪くはない。受けそうなキャラといえば、風の精霊がサーナイト+キルリアみたいな見た目であることだろうか(しかも今作はポケモンRSより先に発売されているゲームである)。
 
グラフィックも続編の悲惨な出来よりかは違和感が少なく、足りない技術力でよく頑張っている。使いまわしが多いのは事実だが。モーションもそこまで悪いものではない。"当時"は頑張っていたと言える。
 
BGMもそこまで悪くはない。竜の祠とかはファン必聴。ボス曲も悪くないと思う。戦闘関連のBGMは月の掟が残念すぎてよく聞こえる。あれはBGM数自体は多いのだが…
 
バグがなく、フリーズも(RTAをしなければ)まず発生しないほど発生頻度が低い。
さらに、まだムービーを見せつける風潮のあった時期にもかかわらず、ムービースキップ機能が実装されている。ストーリー重視のRPGなので、この機能自体は相性は良いとは言えないし、うっかり飛ばしてしまう可能性があるのが難点。クリア後なら一応すべて見直せる機能があるのでそういう意味では悪い機能ではなかった。
 
テストプレイはちゃんとしているというのがわかる。また、快適性に関しても、ムービースキップだけは(ストーリー重視のゲームと相性が悪いのを見なければ)冗談抜きにかなり良いシステムであり、全く意識していなかったわけではないだろう。
だからこそ、この超ロードや難易度調整の杜撰さ、カメラ視点のひどさに目がいかなかったことが信じられない。せめてロード時間さえ短ければ評価は大幅に違ったはず。スタッフは瞳の扉を閉めていたのだろう。
 
総評:
あの時少しゆうきがあれば、
こんなゲーム買わずに
済んだのでしょう。
歌詞を改変したもの。この言葉が書きたくてこのレビュー書いた。ラララララララ~(子供の声)
 
続編も出たのだが、こちらは流石に今作よりかは良い…とは言い切れない内容になってしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
おまけ:現在は似たようなタイトルのゲームに、英雄伝説 創(はじまり)の軌跡というゲームがあるが、こちらは駄作どころか軌跡シリーズ最高傑作とされることもあるので間違えないように。創の軌跡はこのゲームにタイトルが似ていたせいで風評被害を受け、個人的な前評判は悪かった。