日本人にとってトランス脂肪酸は問題なし――
政府や食品安全委員会のこの結論を後押しする存在とは?
それは「御用学者
」と呼ばれる人や、一部の科学ジャーナリストといった人たちのこと
彼らの役割は、極端にいえば、国民をミスリードすることです
彼らが安全性を訴えるのに使うのは次の2点です![]()
Ⅰ.トランス脂肪酸のみならず脂肪酸そのものの有害性に対する誤った捉え方
Ⅱ.日本人のトランス脂肪酸の平均摂取量は少ないので問題なしという論理
上記2点に関連する問題点について述べたいと思います。
■トランス脂肪酸の有害性の誤った根拠を逆手にとるやり口
御用学者や一部の科学ジャーナリストは、「米国の情報を鵜呑みにしてはいけない」といい、そのひとつの根拠として、『危険な油が病気を起こしてる』の著者ジョン・フィネガンの本を用いて、トランス脂肪酸の危険性に関するその内容の“非科学性”を口実にすることが多いように見受けられます![]()
「米国の情報を鵜呑みにして……うんぬん」は、その思惑が見え見えですので論外としても、ジョン・フィネガンの本は確かに興味本位の非科学的な構成になっているのは事実です(読者の中にはこの訳本の内容を“科学的な事実”と信じている方が多いかもしれませんが、実際には米国FDAがこれをトランス脂肪酸の正しい情報として取り上げる類のものではありません)![]()
たとえば、ジョン・フィネガンの本では、トランス脂肪酸は変質もせず、ネズミも食べない「プラスチック」のような危険な物質であると記述しています
しかし、本当にトランス脂肪酸がプラスチックのような物質であれば、そもそも消化吸収されることもなく便として排泄されてしまいますし、もし体内に吸収されると仮定しても、まったく反応性のない異物でしかありません
こうした記述は“非科学的”である以前の問題でしょう![]()
また、「反応性のないプラスチックのような物質である」としながらも、その一方で、「トランス脂肪酸は体内に吸収された後は非常に軟弱な細胞膜を形成する」としています![]()
同化代謝(からだの一部となる)は酵素代謝の中でも非常に特定された物質としか反応しません
したがって、私たちの体の細胞膜を形成することなどは起こり得ないのです![]()
こうした事実誤認があるがゆえに“非科学的”であるわけですが、それでも、政府が国民に植物油の危険性を伝えてこなかった日本では、植物油の危険性を一般の人たちに伝えるという意味では有用であったと言えるかもしれません
むしろ、その“非科学性”を逆手にとり、「だから本当は危険などない」との詭弁を弄する一部の科学ジャーナリストの無知蒙昧ぶりにはまったく閉口します![]()