映画「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」を鑑賞する!
2021年 アメリカ/イギリス
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じる5作目にして最後のダニエル版ボンドとなる「007」シリーズ第25作。再びスパイとして過酷な戦いの最前線に復帰したジェームズ・ボンドが、最新技術を備えた最凶の敵と繰り広げる壮絶な死闘の行方を壮大なスケールで描く。キャストにはレア・セドゥ、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、レイフ・ファインズらの続投組に加え、最凶の敵サフィン役で「ボヘミアン・ラプソディ」のラミ・マレックが出演。監督は「闇の列車、光の旅」、TV「TRUE DETECTIVE/トゥルー・ディテクティブ」のキャリー・ジョージ・フクナガ。
<allcinema>
「007」シリーズの本当の面白さは、やはり初期のショーン・コネリー版に詰まっていると言っていいと思います。美女を侍らせ、美酒に酔い、タキシードを着て、貧乏くさい(笑)共産主義者や世界征服を企む悪党どもをなぎ倒す。明らかに世界に君臨した大英帝国の亡霊です。(←そんなスパイはいないぜ!)
でも、米ソの冷戦構造が無くなって、明確な敵を作りにくい時代。ロジャー・ムーアの劇画調は、余りに子供向け過ぎたし、次々と現れた新ジェームズ・ボンドも、それほど魅力的だったとは言い難い。
ダニエル・クレイグを主演に迎えたリブート版「リアル007」は、ですから私も、とても面白く観ました。それほど007が好きだとは言えない私も、ダニエル・クレイグ版は全部鑑賞しております。お話がとても現実的。
でも、このシリーズも5作目に入ると、やはり無理が来ますね~ もともと荒唐無稽なお話を、本当らしくみせるのには限界がある。世界征服を狙う悪の組織なんて、実際にあるの?
ダニエル・クレイグ版007は、これも時代の流れでしょうが、やたらと女性に固執し女性に優しいですが、プレイボーイは女を使い捨てしないと。。。(笑) 安手のメロドラマを観ている気分になりました。
ジェームズ・ボンドが家族を持ってはいけませんね~ その点、「女王陛下の007」(1967年)のほろ苦い結末は、スパイ稼業の残酷さがよく表現されていました。(古い話。) 今回の映画に、「女王陛下の007」の挿入歌が再び使われたのは、意味があるのでしょうか?
ラミ・マレックの悪役ぶりはとても良かったと思いますが、能面だとか盆栽だとか、やたらと日本的なものを強調していたのは何故なんでしょう?日系人である監督のお遊び? 誰か、教えてください。
※この映画の最後に、"James Bond Will Rerurn."とあって、新しいシリーズのスタートを宣言しておりますが、今度は、ジェームズボンドを黒人にするとか、女性にするとかいう話がありますね。もう時代遅れの企画かも?