昨日はサプライズゲストと言う事で、本人ともどもSNSがにぎわっており。

良きですな。

 

過ぎて見ればあっという間のGW

特別に何かと言うのはなかったけれど、時間を気にせず気が向くままに過ごすというのも贅沢に思う。どこ行っても空いていたし。人がちょっと郊外に移動するだけで密集度が緩和され過ごしやすくなるというのを実感。

 

 

ネットピアニストについて考察、定期

ストピから火が付きブームに乗って早6年余り。

徐々に各人スタイルがばらけてきたように見える。

 

 

目的について

 

パタン1:主活動はコンサート、集客のためにYoutubeを使う

パタン2:主活動はYoutube、ファンサにコンサートをする

大まかに分けるとこの2パタンだろうが、圧倒的にパタン1がメジャー

 

演奏家たるもの、自分の生演奏をお客さんに聴いて欲しい、というのが活動の主目的であるのは極当然。そのためには集客が必要。それは世に名前が知れる事。王道はコンクール受賞。それ以外でコンサートが開けるほどの集客手段は今まではなかった。そんな折にYoutube、ストピブーム、ネットピアニストに脚光。と言う千載一遇のチャンスが訪れる。

 

Youtube、SNSを使ってリスナーへコンサートの番宣。売れっ子のクラッシックピアニストにも引けを取らないほどの数のコンサートを開催。今までは、選ばれし極一部の一流演奏家しか許されなかった特別な世界、演奏家にとっての夢が、自分の手で実現できる。コンクールと言う肩書ではなくYoutube登録者数と言う肩書で。小さな個人商店と言うところだろうか。商業的にはニッチかもしれないが、生活できるところまで来た。ストピブームにより引き起こされた現象、文化は彼もよく言う「一生に一度の奇跡」なのかもしれない。世界が変わった

 

 

攻め方について

 

パタンA:普遍的なものを極める

パタンB:流行りものを追う

パタンC:流行りを作る

この3択だと思っている。

 

パタンAはガチのクラッシックピアニスト。多大な時間も努力も要するが、ニーズに対し供給過多でサバイバル。スキル面ではそんなに大きな差はない?はず。にもかかわらず、表現力?音楽性?という素人にはわかりにくい差で運命が決まってしまう。クラッシックは再現芸術なので、車田さんが言うには、良し悪しは楽譜に対して判断するものだとのこと。つまり正確には楽譜を音楽的解釈できる人でないとワカランということ。

 

パタンBは一番難易度が低い。流行りの曲を弾くこと。ストピブームはコレがハマったから起こったと言っても良いであろう。

数年前だったら早く弾いたもの勝ちなところがあった。なぜなら流行るのも早いが廃るのも早い。時間勝負。普遍性を追うパタンAとは真逆。パタンAが素人にはわかりにくい違いが差となるのに対し、こちらは素人がわかるような差別化が必要。早く世に出すというのも一つの差別化だった。それ以外では、演奏技術、音質、アレンジ力などがある。こちらの優劣はクラッシックよりは簡単かもしれない。良し悪しではなく、好き嫌いという感覚の判断だからかもしれない。素人にはそれがせいぜいなところ。

 

パタンCはAと同じくらい難しい。一瞬のバズりは作れるとしてもそれを連発させるのは簡単ではない。世の中にないものを突然生み出すということは相当難易度が高い。ならば既存のモノを組み合わせて新しい価値を出す。発明と同じで進歩性があるかどうか。例えばその一つにコラボがある。連弾でもセッションでも、1+1=2ではなく10となるような、そんな化学反応が起こるかどうか。

コラボではなく一人でやろうとするのであれば、常に新しい企画、今までになかった企画を創出し続けなければいけない。パタンCにはそういう次元のものが要求される。

 

 

目的と攻め方

 

 

目的のパタン1:「コンサート型」は固定客をつかんでしまえば、安定してやっていける。固定客、コアなファンを一定数獲得するのに、攻め方のパタンB:「流行りもの」で釣れるのであればそれが最短コース。その後はファンとの距離感を縮め離さないことが大事。ただし数はどこかでサチる。プラスマイナス微妙な動きはあるかもしれないが、一度サチれば大きな変化はない。

多くのネットピアニストがこのケースに当てはまり、リスナー数がサチる段階にきているネットピアニストも少なくない。ブームは必ず去る。それと連動し数が落ち着くのも自然な流れ。

 

目的のパタン2:「Youtube型」はある程度の入れ替え、流動性を織り込む覚悟が必要。なぜなら数を追い求めることが前提となるから。数を求めるのであれば、常にコンテンツを変化させていく必要が出てくる。攻め方のパタンCが必須。コアなファンは半分以下、残りはその時々で偶然の出会い、One of themの浅いつながり。浅い分、他に興味をひくものがあればそちらへと去っていく。その繰り返し。

 

成功できるかは別な話だとしても、どの道を選ぶかは自分が決めること。言うなれば、陣取り合戦。どう領土を取得するか。取得した領土を死守するのか、貪欲に拡大していくか。この目的パタンの違いはそんな感じか。

 

 

彼は、目的はパタン2であり、攻め方はパタンCの人。

守る、囲う、定住するつもりは一切ない。

ピアノと言う軸を持ちながらも、音楽関連、それ以外も含め興味あるところへ、歩みを止めることなく攻めていく。柔軟性

彼が成し遂げたいことは「音楽によって感動を届ける」のではなく「面白いコンテンツを世に出したい」。ピアノはその一手段に過ぎないし、主役でなくともよいと思っている。


彼はクリエータ、アーティストという側面とビジネスマンと言う側面を持つ。

「面白いコンテンツを世に出したい」と同時に、趣味ではなく個人ビジネスとしてそれをやりたいと思っている。彼は、そういった野望とそれに挑めるケイパビリティを持っている。つまりは、選択肢があるという事。

話をビジネスに戻すと、ビジネスには導入→成長→成熟→衰退というライフサイクルがある。成熟から衰退までの時間をいかに引き延ばすかと言うのと同時に、成熟期の間に次の球を導入しておかなければいけない。

 

彼がいろいろ手を出すお試しチャンネル、ゲーム実況チャンネル。あれは次のネタ探しの一つ。ニーズやトレンドの風向きをリサーチしている。趣味でやりたいのであれば配信する必要はない。なぜ配信するか?しかも多忙極めている中、睡眠時間を削ってまでやるか。それは、やらねばならぬ「仕事」であるから

 

ついでに最近の動向に触れておくと

 

香港からや帰国時のXポスト、最近やり始めた”攻めた”ゲーム

もっというと動画の中のオタクキャラ

昔、オタクをやっていたというのは本当で、それを活用しているのは事実だが、今彼が本当にオタクかどうかというのは誰にも分からない。

彼は顔も名も出し配信者という「仕事」をしている。ゆえに外に発信される内容がプライベートな姿であるはずがない。意図、仮説、なんだかの目的をもってキャラ設定している。役者が演じているのと同じ。これは彼に限ったことではなく、配信者一般的に言える事。

 

話を戻す

”領土”を増やすには攻め方を考えないといけない。

彼が欲しているもの、ビジネス、戦略を傍から想像する。

彼は自分自身ではなく、コンテンツを主役におき、コンテンツに応じて「キャラ設定」する。Pチャンの中の彼は「ピアニスト」と言うキャラであり、数あるキャラの一つに過ぎない。ポケモンと同じ。(ポケモン、知らんけど)

 

そしてすぐに脱線

いわゆる”お母さま方”のご意見、苦言というのは、「私はピカチュウが好きです。他は好きではありません。あなたはピカチュウであるべきです。」といったようなことを、わざわざ表立って主張する。

あなたはピカチュウだけでよいと思っても、他のキャラが好きな人もいる。なのに、なぜそういった排他的なことを言うのですか?ってこと。その自己中な主張はどこから来るのか?それは最前列で彼のみしか視界にはいらないところにいるから。

なので、下がってください。そして黙ってください。と彼は言った。そうしたら、どういう状態にあるか、他の人がどういう意見を持っているか、知ることが出来ますよ。ってこと。

 

彼の言動は本当によく考えられている。これだけマルチなファンを束ねるには、何がルールかを明示する必要がある。彼の世代には分からないデジタルデバイドの存在を無視できなくなった。熟考の上での判断。

 

今回の考察はこの辺で

着地がここかよっ、ってほどくねくね曲がってしまったが、もともとまとめようという気はないので徒然ということでお許しを。

ポケモンの例えは我ながら良かったんじゃないか(ナゾの自賛で締めくくる)

 

 

今回の動画。

成人式や学校イベントもので既知感はあるが、海外でもそれをやり遂げる実力と実行力を持ったピアニストはいない。断言するわ。


知らない人、楽器も違う人とのぶっつけでのセッション。おそらく構成もキーも違うのであろう。その適応力よ。連弾だったらまだ、ごまかせるかもしれないが、楽器が違うとそうはいかない。ミスは興ざめ、致命傷となる。そんな一発勝負を飛び込みでやり遂げる。まさにハイリスクハイリターン。

勝負師だと思うわ。だから面白い。