会社員でいうところの「役職停止」となり、月々のお給料が前より下がるこの年代。人生およそ3分の2を通過しました。

そのこともつらいのだが、身体にいろいろ良くない影響が出てくるのもつらい。

まず左肩の「五十肩」。左腕が上がらない。楽器を支えるのはかろうじてどうにかなるが、肩よりも腕を上げようとすると、いててててって。

次に、自分の持っている(頭の中で鳴っている)音程が実音より下がっていくこと。十代から二十代までは大体合っていて、その後も四十代までは半音ぐらい低い感じだった。当時、例えば自分がCだと思って声やら口笛やらで音を出すと、実際はHだったというあんばい。しかし今はBぐらいまで下がっていて、Cと思って音階を歌うとしっかりBだったりする。Aだと思うとGだ。耳だか声帯だかどこかの筋肉が緩んでいるか。おかげで手元にチューナーが手放せない。まあ通常生活に支障はないけれど。

で、最近一番つらいのは、音楽を聴いていたり楽器を吹いていたりするとき、上の倍音が聴こえにくくなったこと。音に輝きがないというか、モノトーンになっているというか。これは悲しい。自分の吹いている音ならば音の出し方が下手になったと分かるが、CDやらテレビやら、生のピアノやらを聴いても、下の音は違和感なく聴ける一方、上の方があれれれれれっれ。

ああ、これが年を取るということか。