前にこのブログで触れたが、仙台市の某大学オケの備品に、オールドコーンのスライドチューニングのバストロンボーンがある。

ベルにつながるU字管に抜差管がなく、代わりにスライド部分でチューニングをするシステムのことですな。ベルの音響的効果が期待される半面、スライドが重くなるというデメリットがある。

自分がこのコーンのバストロを直接知っているのは昭和60年ごろの話だが、2年前に団員に聞いた話では、現在も団が所有しているようだ。誰かプロの人が最近この楽器を見て、手放さないように助言したらしい。この個体は(昭和60年ごろの印象では)「第九」の第4楽章の最初のGにやや難ありで、ちょっと怖いのだが、全体的にはとにかく音が良くて鳴らしやすい。

現代でもグリーンホーのテナーバスやバス、シャイアーズのアルトがこのスライドチューニングのシステムを使っているはず。少数派なのはスライドの操作性がいまいちなのか。

何となくスライドチューニングには憧れますねえ。実際の音響的な効果は実際吹いてみないと分からないけれど、ラッパのように、ベルから離れた部分でチューニングするのは音にいい影響がある気がする。