前々からこのブログで記しているように、トロンボーン吹きとしての自分は基本「テナー」が扱いやすい。一方で、主に低音域を吹く必要に迫られて「テナーバス」を使うことが多い。テナーの方が低音も抜けはいいんだけれど、CとかHの機動性がねえ。
 上吹きとしてテナーとテナーバスの吹き方や鳴りは結構違うと思っているのだけれど、世の中のトロンボーン吹きは気にならないのかなあ。それとも、そんなことを気にするのは自分だけ?
 21世紀になってから、テナーとテナーバスのコンパーチブルモデルが少なくなった、というかほぼ無くなってしまって心配している(エドワーズ、シャイアーズは除く)。バックの42、コーンの88、ヤマハの昔のカスタム8425(カタログモデルではなかったが某お茶の水の楽器店で出した)、ラボ(これもカタログモデルにはないがコンパチが出回っていた)、ベンジの190、B&Hのソベリンなど。普段テナーを使っていて、必要に応じてテナーバスにするという「技」はありだと思うけれど、人気がないようで。
 確かにコンパーチブルモデルでテナー、テナーバスともにいいレベルの仕上がりは難しいらしい。テナーがいいとテナーバスがよくなかったり、逆のパターンもあると聞いた(バンドピープル誌で元佼成のHさんが記していた)。テナーバス一本で済むならいい問題ないのだけれどその一本がなかなか見当たらない。上吹きならテナー一本でいいか、というと、それもなかなか(続く)。