今回はこれです
GN Auto Nikkor 45mm F2.8 「ガイドナンバーをセットすると距離に合わせて絞りが連動してフラッシュを使う時に便利」といったレンズです
ストロボがオートになってしまうと存在意義のないレンズとも言えます
ただ,ニコンレンズの中ではとっても安くかと言って手抜きではなく,ちょっと広角寄りの標準レンズで使いやすいため,結構ファンがいるみたいです
メルカリで購入したのですが,距離環を回すと半分ぐらいでちょっと引っかかるというか,クリック感があります.さらに,無限遠にしてレンズの前を押さえるとピントが外れます.最近距離にしてからもう一度無限遠にするとピントは合う???
ネットに分解の仕方が載っていたのでやってみました
距離環のクリックはヘリコイドの直進キーが緩んでいてネジの頭がガイドナンバー設定タブの一部に引っかかっていたのでした
ピントの???は分解してヘリコイドの清掃注油ではあまり変わりませんでした.このレンズのピント合わせはヘリコイドネジで直進キー(2本のネジ)を前後に動かしてやるようですが,直進キーの付いているレンズ絞りアッサイはネジで前後するのではなく単に直進キーの動きで鏡筒の中を滑るだけなので,どうしてもガタが出てしまい外力ですこし動いてしまうようなのでした.なので,これはどうしようもない というかこの個体が持つ個性(すり減り具合)と諦めるしかないようでした
使っているうちに,このガタというかアソビのあることに慣れてきて気にならなくなりました(老眼なのでピントアシストを使うためバッチリ合わせられますので)
余談ですが,組み立てる時マウント部分を組み込むと絞り環が回らなくなってしまったのです.散々やってみた結果,距離・絞りの指標のついている環を前後逆に組んでいたのが原因と分かりました.指標の反対側に"LENS MADE IN JAPAN"と書いてあるのですが,それをマウント面から見て読めるように組むのが正解だったようです.よく考えてみればレンズ鏡筒の表示はカメラを持った時に読めるような向きに書いてあるのですね.今回もやっぱりおバカな私です
このレンズはTessarタイプのトリプレットで,構造が簡単(安上がり)な割に写りの良いレンズです.ただ,Tessarは広角は作りにくいとのことで,結構苦労して作られたとのことです(ここんところは”ニッコール千夜一夜物語”の第81夜に詳しく書かれています)
写真ですが,まず遠景です
このレンズは軽くてコンパクトな分,街スナップのお供に最適です
描写の雰囲気も出しゃばりすぎず,でも 階調も色合いも しっかり豊かに写す.好きなタイプです