2024年8月11日 阪神タイガースVS広島カープ
(プロ野球セ・リーグ at 京セラドーム大阪:YouTube)
五輪に高校野球と、スポーツ情報飽和状態なのでしばらくプロ野球は関心の外だったのだが、8月12日の朝刊をめくると、阪神タイガース勝利の記事が目に入った。
「阪神タイガースは何とか首位戦線に残っているのかな」
と思って責任投手を見てみると、
「勝:高橋 1勝」
え! もしかして遥人(はると)?
YouTubeで試合のハイライト映像を探す。ABC(朝日放送)制作などの画像を発見。試合のハイライトだけでなく、ヒーローインタビューも見る。
「高橋遥人 1025日ぶりの勝利!」
高橋選手については拙ブログに書いたことがある。2021年9月と10月だった。そして、そのとき以来私は彼の姿を見ていないのだ。
彼はその後、度重なる怪我に襲われ、ほぼ2年間、治療とリハビリに専念し、ようやく今年、選手として復帰していた。そして昨日、ついに一軍の公式戦に出場できたのだ。
2021年10月の拙文に寄り道すると、2021年10月8日のヤクルトVS阪神について書いている。優勝を争うヤクルト奥川投手(※1)と阪神・高橋投手の投げ合いについてだ。
二人ともこの後怪我に悩まされ、今年復活という、似た道を歩んでいる。
高橋遥人の復活が近いという報道には今年何度か接していた。それだけ彼に期待する阪神ファンは多い。人気選手だ。
YouTubeで見た限りでは、3年前よりも力が抜けたフォームだった。下半身が安定して、少しスリムになった上半身を余裕を持って支えている感じ。力感は少し薄れたが、キレは増した印象だ。
プロ野球の投手は、3アウトを取ってベンチに下がるとき、普通は歩く。小走りでベンチに戻るのは高校野球だ。
この日の高橋遥人投手は、私が見たYouTubeの範囲内では、小走りにベンチへ引き揚げていった。表情にも堅さが見えた。相当緊張していたに違いない(試合後の岡田監督もそう言っていた)。ヒーローインタビューでも、表情は緩めるものの、心の芯まで緊張から解放されたという雰囲気ではない。
彼の過ごした暗い、過酷で、苦しかった怪我とリハビリの期間が忍ばれる。
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さて、2021年9月に私は、もう一人プロ野球選手について書いている。当時千葉ロッテにいた田中靖洋(※2)投手だ。失礼ながら「まだやってたのか」などと書いている。
何故こんな書き方をしたかというと、この選手は石川県立加賀高校の出身だからだ。石川県加賀市にある高校からプロ野球に進んだのは、彼と彼の兄の二人しかいない。
2021年のこの時点では兄は既に引退。2006年にプロ野球に入った弟も、結果的に翌年限りで引退する。
石川県立加賀高校は、今年の夏の甲子園石川県大会に出場していない。
石川県大会の今年の出場校数は44。かつては50を超えていた。石川県大会のトーナメント表を眺めれば、そこにない学校名を5・6個、私は挙げることが出来る。
それは、統廃合などで学校がなくなったためであったり、加賀高校のように学校はあるけれども硬式野球部がなくなったためであったりする。いずれにせよ、高校の統廃合は全国各地で進んでいる。東京都も含め。卒業した学校がなくなったと話す人には、何人も会ったことがある。
人口6万2千の加賀市には高校が3校ある。3校【も】ある。近い将来の再編は免れない。
※1:奥川恭伸はプロ野球ヤクルトの投手。石川県かほく市出身。星稜高校3年の時、夏の甲子園で準優勝。ヤクルトでは2022年の開幕戦を最後に怪我のため離脱し2023年はまったく出場なし。今年復帰し、これまで3勝。
※2:田中靖洋は2006年に西武ライオンズに入団した元プロ野球投手。石川県小松市出身。2022年の千葉ロッテを最後に引退。今どうされているか、私は知る由もない。