2024年7月27日 SC相模原VSツエーゲン金沢

(明治安田J3リーグ第23節 at 相模原GIONスタジアム)

 ツエーゲン金沢の現場観戦は3月24日以来4カ月ぶり。その間、私はツエーゲン金沢の試合をダイジェスト以外全く観ていない。映像でも。

 なので、コロナウィルス感染観戦の妨げとはならず、ゴール裏で立って観戦する体力を何とか回復させて、住んでいる町田市の隣の相模原市へ向かった。

 ところが、隣だというのに遠いんだ、ここが。

 とある金沢サポーターさんの大声でのつぶやき。

「町田(のスタジアムへのアクセス)もひどいけど、ここも最悪やね」

 その通り、としか言い様がない。

 距離的には小田急の相模大野駅からバスなのだが、それでは渋滞により何分かかるかわからないと踏んだ私は、2014年3月9日に初めてここへ来たときと同様、JR相模線の原当麻(はらたいま)駅に降り立った。当時はここから「崖の上」まで歩いて行った記憶があるのだが、道順など全く覚えていない。駅前に大きなスーパーがあるのだが、当時はなかったのではないか。

 などと思いながらスマホの地図を見ようとしたら、目の前にバスが。

「スタジアム行き無料シャトルバスです。●●分に出発します!」

 のかけ声。迷わず乗った。

 スタジアムの環境はすばらしい。周囲は広い公園となっており、スペース的には十分。この日はスポンサーさんがTシャツを配っていたためか、家族連れやカップルなど、相模原のユニを着た大勢の人が歩いている。

 飲食店(キッチンカー)はどこも行列。ビールを買うのに30分余りかかった。

 だが、飲食店のない場所はこれだけ余裕。

 実は、最悪なのはアクセスだけではなかった。観客への案内も。

 アウェー側サポーター席の入口は別にあるという「サポーターの常識」が通用しなかったのだ。上の写真にも金沢のユニフォームを着た方々が写っていますが、私もこの方々と一緒に「アウェー側サポーター席」入口を探していたのです。ところがこの写真、実はすでに入口を通り過ぎてしまっているのです。

 緑のユニフォームを着た方々が続々入っていく入口は当然見つかったのですが、そこと一緒のはずはない。私もこの方々もそう思ったのでした。

 結局、私はスタジアムを一周してしまい、近くにいた係員に聞いてようやく入口に辿り着いたのでした。

 まあ、おかげで緑色に染まったバックスタンドを通過でき、10年前はこの辺で観てたなあ、と感慨に耽ることは出来ましたが。

 スタジアムの構造だが、メインスタンドとバックスタンドが完全に別建物となっていて、かつ周囲が広い。これで観客の動線をコントロールしようとすると、相当の数のパーティションや係員が必要となる。相模原を経営するのはプロ野球ベイスターズも運営するDeNAだが、このスタジアムでこれ以上の興行を行うことは出来ないと結論づけているのではないか。

 実際、この試合もチケットは「アウェー側サポーター席を除いて完売」ということだったが、観客数は7,248人。スタジアムの公式ホームページによれば収容人数は15,300人だから、これとは別の基準による何らかの制限を掛けていることは間違いない。

 さて、本日の座席は・・・

 芝生はふかふか。芝政(※1)か、ここは。

 写真ではのんびりムードに見えますが、サポーターはかなり気合いが入っていました。5位と6位に同勝点で並ぶ昇格争いのライバルとの対決。この試合の重要性はみんな認識。

 

 J3リーグの状況やこの試合の内容については別項を用意します。これから3週間、リーグが中断することでもありますし。

 

 午後6時開始のハーフタイム。美しい夕焼け。気温も若干下がり、昼間の暑さからは少し解放。飲料の自動販売機に向かう親子(写真手前のお二人です。勝手に撮って申し訳ありません)の会話。

「お母さんは、いつもはどこを応援しているの?」

「もちろんゼルビアよ」

 聞いた私はビックリしたが、やはりお隣だからねえ、とも思った。

 試合は1対0で金沢の勝利。試合終了後に選手・スタッフ達と共に歓喜の歌。

 試合終了後には花火が。

 さて、帰りも幸い、相模線原当麻駅行きの無料シャトルバスに乗ることが出来た。その車窓から見えた駐車場の出口はご覧の状態。

 バスも渋滞に巻き込まれて、なかなか前に進まない。

 いずこも同じ試合後の夕暮れ・・・

 

 ちなみに、JR相模線はローカル線の雰囲気漂う、首都圏では貴重な路線です。

 行きに使った入谷駅。故郷の加賀市の風景と何ら変わりません。遠くに見えるピークは大山。

 単線。ホームもこんなに狭い。

 列車は4両編成。

 この駅よりは大きく設備も充実している原当麻駅だが、改札口はこんなん。

 某金沢サポーターのつぶやき。

「IRいしかわ鉄道と変わらんやん」。

 

 こんな遠い所(?)まで行っていたので、とてもパリ五輪の日本VSマリを観る力は残っていませんでした。しかし、録画で観ても素晴らしい試合。お互いに素敵なチーム。

 それは金沢も相模原も。勝ったから言うわけではなく、素晴らしいチーム同士の素敵な試合でした。

 

※1:福井県坂井市三国にあるレジャー施設。日本海の海岸沿いに広い芝生広場がある。