大河ドラマと朝ドラが逆転したみたい。

 ほとんどフィクションの【恋愛ドラマ】大河「光る君へ」。

 史実に基づいた【政治ドラマ】朝の連続テレビ小説「虎に翼」。

 どちらも、現代の問題を照射してあぶり出しているところは非常に巧みだ。それは評価している。ストレートに現代の社会を批判するメッセージが伝わってくる「虎に翼」はもちろん、「恋愛ドラマ」に逃避しつつ、かなり痛烈に「男性社会」批判を展開している「光る君へ」も。

 

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 今回の「虎に翼」だけでなく、ここ数年、朝の連ドラは土曜日しか観ていない。なので、土曜日の放送が「週間ダイジェスト」になったのは大いに助かる。

 まあ、観ている連れと話を合わせるためという目的が達成できるというだけの話なのだが(連れも毎日観ることができるわけではないけれど)。

 その虎に翼だが、今週分を観ていて(6月29日土曜日)、「東京ブギウギ」が歌われ「フクライスズコ」なる名前が出てくると、私の頭は混乱。あれ? 大阪局が制作していた前のドラマじゃないか・・・

 そこに出演していた「淡谷のり子」(ドラマ上の役名は覚えてません)が出てくるに至っては、笑うしかなかった。

 

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 「虎に翼」の語りが尾野真千子なので思い出す。

カーネーション

 2011年下期放送の、彼女が主演した朝の連ドラ。

 朝、家を出て会社に通う生活を続けているので、NHK朝の連ドラを続けて観ることは、ほとんどない。カーネーションは数少ない例外。

 当時は、運良く、通勤時間が短くて済む職場だった。そのため、NHK-BSの朝7時半からの放送を毎朝観ることができたのだ。

 だが、最初から観ていたわけではない。そもそも私にはドラマを見る習慣がない。

 ある朝、出勤前に偶々NHK-BSにチャンネルが合うと、このドラマをやっている。そこで聞こえてきた科白の中に疑問文、つまり人にものを尋ねる科白があった。それは

「○○○け?」

 というものだった。

 疑問文を、最後にイントネーションを上げて「け?」で終えるのは、故郷の加賀と同じ。私には当然、このドラマの舞台はどこや? いや、どこけ? という関心が湧く。

「そうか、大阪でも南の方、岸和田辺りの方言は加賀と共通点があるんだ」

 その後、このドラマを見始めたら、余りに面白くてハマってしまった。

 その頃の母との会話。

「あんた、今の朝の連ドラ観とるか? そうか、やっぱり観とるか。大阪でもあの辺では、人にものを聞く(尋ねる)とき(文章の)最後に『け』をつけるんやな。ここ(石川県加賀市)と同じやな。あんたも気付いとったか。そうか」

 母も、私と同じきっかけでこのドラマを見始めていたのだった。

 もう一つこのドラマで記憶に残っていること。

 主人公の父が温泉旅行に向かい、その旅行先で客死する。そこは、山中温泉(石川県加賀市)だった。語りで済まされて、山中温泉が画面に出ることはなかったけれど。

 これは、事実らしい。この小説のモデルだった小篠綾子さんのご父君が山中温泉で亡くなったのは。

 その頃、私の祖母は山中温泉で針仕事をしていたであろうか。

<山中温泉「あやとり橋」:2020年11月撮影>

<山中温泉「あやとり橋」上から望む大聖寺川の渓谷:2020年11月撮影>

 

大阪府で行ったことのある最南端はここか。ここも結構長い間ご無沙汰してるな。

<長居陸上競技場:2004年10月撮影>

 

 では、また。