京都駅で合流した私たち母子は、母が高齢なので当然とばかりに、タクシーで左京区下鴨 へ向かった。
<京都駅タクシー乗り場:2024年6月1日>
妹が行き先を「下鴨●●町」と告げたのだが、さすがにそれだけでは京都のタクシー運転手さんもわからない。
「下鴨神社の少し北。神社を過ぎて北大路までの間のどこかで降ります」
と私が補足した上で、弟に
「お前1年そこで暮らしとるんやろ。近くに来たら指示してやれや」
と【命じ】た。弟が1年間、故伯母の所に世話になっていたことは事実である。
「せやけど40年前やからなあ」
と不安気な弟ではあったが、大通り(下鴨本通り)から住宅街の狭い通りに入っていく交差点は、さすがに間違えなかった。
<下鴨神社:2023年5月撮影>
京都駅のロータリーを出たタクシーは、すぐに東に進路を取った。北に行くのに、京都駅からまっすぐ北へ延びる烏丸通りでなく、その東側の河原町通りを使うのだ。おかげで、京都一の繁華街の賑わいを見ることができた。
ところが、驚いたことにタクシーの運転手さんは、こう言った。
「今日はガラガラですわ」
私たちには大勢の、外国人を中心とした観光客の姿が見えるのに、である。
確かに6月は観光シーズンとは言えないから、普段の土日よりは空いていたのだろう。ほな、観光シーズンはどれだけ混んでるんや?
恐ろしい・・・
ここ最近、私が京都へ来るのは観光シーズンを外れているし、観光地を訪れているわけでもない。だから、普段の京都を見させてもらっているのかもしれない。
<出町商店街:2023年5月>
河原町通りを北へ走るタクシーは四条河原町を通る。
母がつぶやく。
「片町に似とるなあ・・・」
私もそう思った。片町とは、金沢の一番の繁華街。
母は続ける。
「道幅は京都の方が狭いか?」
いや、そんなことはなかった。同じ片側2車線の道路だが、河原町の方が歩道寄りの車線に余裕があり、若干広い。ビルが、京都の方が高いので、母の眼には片町より狭く見えたのだろう。
神社仏閣などがある場所でない、単なるビルが並んでいるだけの街並みにおいて、京都と金沢が似ているというのは興味深い。
その理由を説明することは出来ない。雰囲気というか、単なる気分というか、そんなものだ。
ということで、帰りに同じ道を逆行したタクシーから四条河原町の写真を撮ってみたのだが、
こんな写真では片町と似ているなどとは、まったく感じられない。下手やなあ。
というわけで、そのリベンジ。
次の4枚の写真。どれが京都で、どれが金沢でしょう? 2枚ずつです。
では、また・・・