先の土日(23日24日)、連続してプロスポーツ三部リーグの試合を観ることになった。

2024年3月23日 金沢武士団VS豊田合成スコーピオンズ

(B3リーグ節数不明 at 小松市末広体育館(義経アリーナ))

2024年3月24日 ツエーゲン金沢VS SC相模原

(明治安田J3リーグ第6節 at 金沢ゴーゴーカレースタジアム)

 24日日曜日のサッカーJ3金沢VS相模原は当初から予定していたのだが、その前日の土曜日のバスケットB3金沢VS豊田合成の試合に、母(88歳)が私を誘ったのだ。

 もともとこの試合は母が弟(運転手兼)と共に行く予定にしていたのだが、会場は、チームが名に頂く金沢でも、実質的に本拠地とする七尾(田鶴浜)でもなく、我が加賀市の隣の小松市。金沢なら40キロ、田鶴浜なら100キロ以上北に行かねばならないが、小松なら10数キロ。苦にならない。弟の代わりに運転手を務めたって構わない。

 それに、もともとスポーツ観戦が大好きな私。断るはずはない。

 会場は、母校にほど近い体育館。だが、たぶん中に入ったのは初めて。隣の野球場(弁慶スタジアム)には何度か入った記憶があるが。

 吹奏楽部員が入るのは、体育館より野球場だよね。

<小松市末広体育館:2024年3月23日撮影>

 927人とは、その試合の観客数である。

 この数字、皆さんはどう思われるだろうか。

 私の感想は

「よくこれだけ集めたな」

 であり、この意見には母も弟も賛成であった。

 「動員」されたらしい、どこかの高校のバスケット部員らしき集団がいたのだが、試合が進むに連れて彼らは応援に熱が入り、周囲を巻き込んで大声を上げ始めた。それに乗ってか、リードされていた金沢がどんどん点差を詰める。

 残念ながら追いつくことは出来なかったが、空席だらけの田舎の体育館が、不思議な熱狂に包まれた。

 この試合が今シーズン(バスケットのシーズンは秋に始まり春に終わる)7試合目か8試合目という母も、そして、それに付き合っている弟も

「(金沢武士団は)随分良うなってきた」

 と述べていた。試合内容というより、試合運営やチームの体制を含めた運営全般に対する感想だと、私は解釈している。

<私たちが観ていた席から:同日同場所にて撮影>

 試合後、金沢の選手・スタッフが場内を一周して観客に挨拶したのだが、チームスタッフのユニフォームを着て金沢ベンチにいた比較的高齢の男性が私たちの前に来ると、母に歩み寄って握手を求めてきた。

 私はもちろん弟も、そして当の本人もびっくり。

「何試合もこの服着て観に来とるさけ、覚えられたかんな。こんな婆ちゃんが珍しいて」

 と母。「この服」とは、金沢武士団のチームカラーであるゴールド・・・ではないのだが、それに近い黄色のコートである。

 チームカラーを身につけるという習慣は、どうやら私から学んだらしい・・・

 母は、三部では飽き足らず、一部(B1)の試合を観に富山までも行っている(富山グラウジーズは一部B1所属)。その富山に私はこの3月20日、50年ぶりくらいに足を踏み入れているのだが、その話は次回以降に。

<富山市総合体育館:2024年3月20日撮影>

<富山市総合体育館に掲示されていた冨山グラウジーズのポスター:同日同場所にて撮影>

 

 さて、試合終了後に母に握手を求めた男性は、帰宅して金沢武士団のホームページで調べたら、「監督」だった。

 ただし、バスケットにおいて他競技でいう「監督」の役割を果たすのは「ヘッドコーチ(HC)」である。「監督」って何だろう? 高校野球の部長先生みたいなものかね。

 実は、今シーズン開始からしばらくHCのいなかった金沢。何か問題が起きたらしいが、詳細は知らない。だが、昨年12月にようやくHCが就任した。この試合では、大きくリードされた前半に比べ、後半は互角に渡り合い、ハーフタイムでの立て直しが成功していた。HCが一定の役割を果たし、その力を示した試合でもあった。

 金沢の選手の顔も覚えたし(それだけ近くで見たってこと)、また応援に行ってみようかな。

 さて、次の試合は・・・ な、な、何と東京でではないか!

 

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 その翌日。連戦の金沢VS豊田合成戦を観に行く母と弟と小松駅で別れた。そこで「名古屋バス」という観光バスに遭遇。選手だろうか、地元愛知県から来た応援団だろうか、金沢の相手の豊田合成さん関係者を試合会場に運んでいたに違いない。バスは交差点を、末広体育館の方向へ曲がっていった。

 小松駅からたった一駅の新幹線。わずか11分。金沢。北陸新幹線については次回以降に。

 相変わらずすごい観光客の金沢。東京に比べると欧米系の人が多い。

 そんな人たちとは逆の方向へ。初めての金沢ゴーゴーカレースタジアム。

<金沢ゴーゴーカレースタジアム:2024年3月24日撮影>

 素晴らしいスタジアム。何と観やすい! サッカーファンには麻薬だ(このスタジアムと試合についても次回以降に)。

 ツエーゲンの、このスタジアムでの初勝利、今季ホーム初勝利。歓喜に包まれるスタジアム!

 その観客が3,584人・・・

 家族連れが多かった。子供たちが多かった。天候に恵まれたので(晴、気温16度)

「これなら小さい子供を連れてきてもええやろ、場所(スタジアム)も広いし」

 と考えた親御さんが多かったから300人くらい上積みされたのだろうか。それとも、試合前に行われた子供向けイベントが奏功したか。

 もう少し集まってくれよ、というのが正直な私の気持ちだ。

 だが、ここからスタートするしかないのだろう。

 

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 B3に戻る。

 私たちの席の斜め前に若い女性の二人連れがいて、彼女たちも声を張り上げて金沢武士団(サムライズ)を応援していた。

「ああいう子らがおってくれれば、何とかなるんやないかんね」

 と母。それは、最下位独走の競技成績のこととも、資金不足が伝えられる経営のこととも受け取れた。

「あのときは927人くらいで、『よう集めたもんや』思とったなあ」

 などと何年か先、語り合っている・・・かもしれない。

 

 最後に。

 母と話すとき、「かなざわサムライズ」と言うのは諦めました。ウチでは「かなざわぶしだん」で通します。