首都圏に雪が積もったこの日(2月5日)の夕刻。

 いつもの景色なので敢えて見ることなどない東京タワーを、韓国から来たと覚しき人たちが指さして、何かいつもと違う、みたいなことを喋ったので、わたしも振り返って東京タワーを観た。

 そうや、この日は石川県小松市がライトアップに借り切った日やった!

 この映りでは全然色がわからん!

 うーん、同じくらいか・・・

 このスマホではこれが限度か。

 しかし、これが定式幕の色か・・・

 

 歌舞伎がはじまる前の幕。

 まあ、東京タワーの色は似せてるだけで、とても定式幕には見えんな。

 

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 歌舞伎の名作「勧進帳」の舞台になっていることから、そして例年五月に行われる「お旅祭」で子供歌舞伎が伝統行事として受け継がれていることから、歌舞伎の町を自認している石川県小松市。

 わたしが高校時代を過ごした町であるが、わたしが歌舞伎を観るようになったのは、それが故では、全然ない。

 けれど、まあ我が家の菩提寺と母校がある町だ。

 なぜ、この日に小松市が東京タワーのライトアップ権を買い取ったのか。

 北陸新幹線の金沢・敦賀間開業に合わせて、移住促進の宣伝を首都圏で行っているらしい。東京FMでそれが放送されているのを聞いて、わたしも知った。

 小松は、東京から行けば、金沢の次の駅である。

 北陸のような雪が積もる日に、宣伝のハイライトである東京タワーのライトアップが重なってしまったのは、不運なのか幸運なのか。

「10センチ? じゃあ大丈夫だな」

 とわたしが母に言ったのと同じ10センチの雪が東京に積もりそう・・・

 となると、東京はどうなるか。ウチの中でじっとしていれば何も起こらんけどな。

 

<小松市のキャラクター:カブッキー 勧進帳の弁慶を模している>

 昨年には当代市川團十郎の襲名披露を市内で挙行できている。

 

市川團十郎白猿襲名披露巡業(小松)

20230304 - 20230305

会場:石川県こまつ芸術劇場うらら

 

 この襲名披露を観るために昨年12月、わたしは京都まで行っているのだ。

 

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 東京など太平洋側に雪が降るのは、日本列島の南側を低気圧が通るときで、概ね2月中旬から起きる。場合によっては4月当初まで。

 東京暮らしも長いわたしの感覚では、これは春の先触れである。真冬の東京は乾いた晴天なのだから。

 春は必ず来る・・・