麻布台ヒルズは職場からそれほど離れていない。昨年11月に開業。大阪のあべのハルカスを抜いて日本一の高さになったビルを中心にした再開発街区である。商業施設には、まだ工事中の所も多い。

 こういう場所を探索する趣味などない私だが、所用で外出したついでに少しの時間、中を歩いてみた。混雑という程ではなかったが、周囲にも私同様、特に目的なく「見学」に来たという方々が多かったように思う。

 芸能人のロケにも遭遇した。

 既に開業しているお店も、これから開店するお店も、海外の高級ブランドばかり。既に開業している飲食店を覗いたが、コーヒー一杯で500円以上するなど、やや高額な印象だ。

<麻布台ヒルズ内のビルの一つに東京タワーが映り込んでいる:2024年1月撮影>

 

***** ***** *****

 

 輪島塗がピンチ。存続そのものが危ぶまれている。

 職人さんの多くが道具と材料、そして職場そのものを失った。

 今般の大地震をきっかけにフォローするようになったある輪島塗の職人さんのツイッターによると(輪島市在住のツエーゲン金沢サポーターさんがリツイートされたので知った)、この方は移住先を探しておられる。候補地は金沢、京都、東京。

 漆芸に必要な道具を揃えるには、やはり京都が便利だそうだ。

 輪島漆器青年会という団体も支援金を募集している。残った製品を集めて東京で即売会を開く計画を進めているという(本日付の北陸中日新聞による)。

 何やこれは、という写真だが、私が昨年8月までおよそ50年間使っていた輪島塗の箸。捨てる前に記念に撮っておいたもの。二本の長さが違うことでおわかりのとおり、昨年のお盆に使った際、一本の先が折れてしまったのだ。

 もちろん、私は帰省の際にしか使っていなかったので、50年ずっと使い続けたわけではない。しかし、この箸と同時に買った父の箸は、一昨年12月に亡くなるまでの50年間、父に使い続けられた。

 その箸は棺に入れた。

 

***** ***** *****

 

 輪島塗も相当の高級ブランドだが、麻布台ヒルズに店はない。

 麻布台ヒルズの窓ガラスが割れ、高級ブランド店の商品が床に散乱し、周囲の道路がひび割れて陥没し、人工的に作られた川から地下街に水がなだれ込んでいく様を想像するのは、今の私には、たやすい。

 

***** ***** *****

 

 昨日は、連れと一緒に芝居を観に行きました。友人が出演しているという、気軽に楽しめるヤツ。部屋の中で腐らないよう連れ出してくれたのでしょう。

 帰りにスーパーで見つけた氷見ぶり。当然のように買ってしまいました。

 

***** ***** *****

 

 北國新聞は無料公開を止めました。報道も、ようやく落ち着いて、冷静に事実を伝える調子になってきたように思われます。

 いや、それは読む私が落ち着いてきたからでしょうか。

 今後ともよろしくお願いします。