2022年8月13日 モンテディオ山形VSツエーゲン金沢

(明治安田生命J2リーグ第31節 at NDソフトスタジアム:ダゾーン)

 

 土曜日(13日)は一日雨に降りこめられた。この大雨は台風によるものだが、青森の日本海側や秋田では相変わらず雨が続いている。加賀(石川)でも被害があったように、どうやら東に山を背負って西に開けている地形のところに線状降水帯とやらができやすいようだ。現状の気候は。

 そんな日だったが、甲子園では高校野球が平然と行われていた。そして、秋田の隣である山形でのJリーグも8千人の観客を集めて普通に行われた。

 一方、首都圏や静岡県東部では何試合かが中止になった。

 静岡では、東の沼津の試合(J3:沼津VS藤枝)は中止になったが、西のエコパ(袋井市)の試合(J1:磐田VS浦和)は行われた。首都圏から西に向かう「こだま」に、沼津と浦和のサポーターが乗り合わせてしばし交流したという情報にも接したが、三島駅で降りて行った沼津サポーターさんのその後は不明である。もう少し早くに興行開催に関する情報を発信してあげられなかったものか。

 さて、静岡に行った赤いチームは大勝した(6対0)ので喜ばしいのだが、山形に行った赤いチームに関しては、書く元気が出ない。

 5連敗。しかも全部3点差で。

 まあ、チーム状態から考えて敗戦は覚悟していたのだが、それにしても、である。

 とはいえ、内容はこれまでの4試合より良かった。かつ、おそらくコロナ陽性判定のため休養していたレギュラークラス4選手が全員出場。

 次の試合、8月20日、私が金沢で現地参戦する試合からの反転攻勢を期待するよりほかない。

 

2022年8月14日 ジェフユナイテッド千葉VS町田ゼルビア

(明治安田生命J2リーグ第31節 at フクダ電子アリーナ:ダゾーン)

 

 元気が出ない中で観戦記を書く気になったのは、翌日曜日に観た千葉VS町田が面白かったからだ。と同時に、気づかされたこともあるので。

 千葉は、パワーを前面に押し出すチームである。1対1の勝負(デュエル)を重視するスタイルである。これは尹監督の方針だろう。いかにも韓国人らしい。

 現役時代はそうした韓国サッカーへのアンチテーゼのようなプレーをセレッソ大阪でやっていた記憶しか残っていない尹ジョンファンさんなのだが、監督になってからは母国伝統の流儀だ。

 町田は、千葉のパワーによる激しいプレスをかいくぐるパス回しで対抗する。その通りの華麗なパスワークから前半18分、先制。ペースを握った。

 だが、前半は緩めに、試合が進むにつれて激しく、というのが千葉の方針だったようだ。特に今の季節は気候もあるから、90分間プレスをかけ続けるのは不可能だ。

 千葉の当たりが強くなってくると、町田としても受け止めざるを得ない。こうして試合は激しさを増し、乱闘に発展しそうな接触プレーも増えてくる。

 その判定が町田寄りだった、として試合後の尹監督が「11人対14人の試合だったのは残念」と皮肉ったのは(3人の審判が相手寄りだったという意味)、まああまり上品とは言えないけれど、言っておかねばならぬという指揮官の「業務」であったろう。本音では、それほどだったとは思っていないように見えたけど。

 逆に、千葉が同点に追いついたPKの判定は千葉寄り。確かに町田の選手(深津)の手に当たってはいるが、腕全体が上半身に密着しており、体に当たったボールがたまたま腕にも当たっただけに、ダゾーンの映像からは、見えた。当然、町田側は抗議したが、判定は覆らなかった。J2にVAR(ビデオ・アシスタンス・レフェリー=ビデオ判定)はない。

 大事なのはこの後。町田は鄭大世選手を投入して、パワーの千葉にパワーで対抗する意思を示したのである。交代でピッチから出たのは、これまで私が観ている試合でも度々得点してきた太田選手。大柄ではなく、スピードを身上とする選手。その選手に代えて、前線にどっしりと構え、パワーで相手を凌駕しようとする鄭選手を入れたのだから、メッセージは明確だ。

 これまでの町田ポポビッチ監督の采配にはあまりなかった交代のように思う。これまでは鄭選手が途中出場するにしても、タイプの近い、主に外国人選手との入替えであった。だが、サッカーが身体のぶつかり合いの避けられない競技である以上、それに負け続けていてはどんどん不利になるだけだ。パスやドリブルで相手をはがすことも大事だが、体をぶつけて相手ボールを奪う、あるいは相手の動きを抑えるというフットボール競技の一側面を思い出させようとしたのではないだろうか。

 実は町田は千葉を苦手としていて、一昨年、昨年、そして今年の前半と5連敗を喫していた。ポポビッチ監督、博打を打ったのかも。

 試合時間の残りも5分を切った時、ゴール前に切れ込んだ町田ドゥドゥ選手が倒されPKを得る。相手守備選手との1対1の勝負に持ち込んだドゥドゥ選手が招いたチャンスだ。これを彼自身が決め、2対1で町田が勝利。これまでと違う戦い方を選択した町田が、千葉の土俵に引きずり込まれながらも、勝利を得た。

 最近はパスサッカーを志向するチームが多いから、久しぶりにそれとは違うテイストのサッカーを観た。冒頭に「面白かった」と書いたのはそのためだ。

 翻って、前日の金沢の出来が「良かった」と書けるのは、相手が山形だったからではないか。パスサッカーを志向する山形は、金沢にとってはやりやすい相手だからだ。金沢も町田同様、パワーを前面に押し出してくるチームには苦労している。

 だが、思い出さねばならぬことがある。

 フットボールは身体のぶつかり合いを伴う競技である。それに負けてばかりでは、ダメなのだ。

 

 13日の試合後の金沢・柳下監督

「マークが決まったら、その選手が責任をもってついていく、あるいはボールを奪うために1対1を戦うということは基本」(ツエーゲン金沢公式サイトより、一部表記訂正)

 8月20日は天候が心配。