無茶苦茶おもしろいので、次の一冊で三部作完結なんて言わないで、ずっと書き続けて欲しい、私が死ぬまでは、と思っているくらいだ。
そんな名作を評するなんて畏れ多いのでそれはやめておくが、一つだけ私の違和感を。
それは、登場する「日本人」の出身が福井となっていることだ。
読んでみれば、原子力発電所がある地域と示唆されている。以前にも書いたが、私にとって福井とは、福井市内、しかもその中心部のみを指す地名である。現に原発が立地している地域を「フクイ」と呼ばれることに違和感がある。
では若狭か。越前である敦賀にも原発はあるので若狭と区切ることはできない。なら嶺南か。敦賀プラス若狭を嶺南、敦賀以外の越前を嶺北と呼ぶのは、毎日天気予報を見ている地元の人は分かるだろうが、全国的ではない。
この登場人物の出身が「フクイ」であることが今後どう影響するのかはわからない。楽しみでしかない。私の違和感など軽く大きく越えていく大団円を期待している。