あるNPO法人のボランティアで、傾聴をテーマとして専門の講師をお招きすることになりました。

45名のボランティアが担当して講師と連絡を取り、半年後に開催することで快諾を頂きました。


間もなくして、リーダーのAさんが、講義の進め方について講師に希望を出したい、と言い出しました。講師から一方的に講義されるのではなく、半分は意見交換する参加型にしたい、と言うのです。

それに対して、私から意見を述べました。初めて招く方で遠方からいらっしゃること、高齢であることも考慮して、今回は講師のやり方に任せたほうがいいと考えたのです。

すると、「講師に任せるやり方なら、誰を呼んだって同じ。講義の最中に寝てしまう人が続出するだけです」


私とAさんの押し問答になりました。ほかの人は沈黙しています。

するとAさんから「あなたは人の意見を何でも否定するのね」という思いがけない言葉が返ってきました。

私は「否定」という言葉に違和感を覚えましたが、突然のことで頭が真っ白に…。

同席していたBさんにそのことを話すと、「言わない得ってあるんですよ。Aさんに関わると厄介なので。でも、あなたのように意見が言える人は羨ましい」

それを聞いて、やっぱり意見してよかったと思いました。


その数日後、何と、Aさんは単独で講師に一方的な持論をメールで送りつけたそうです。

勇気ある行動というか…。でも未だに返事がこないとのこと。


没にならないことを願い、メンバー全員にアサーティブを伝えたい衝動に駆られた一件でした。




                                   トトロ