これは個人的な感覚なので
違うという意見もあるかもしれない
でも 『ミーティア』は
革新的な振り付けなのではないだろうか
体感数秒で終わってしまうこのプログラムは
視覚的に飛び込んでくる情報が
従来よりとても多く速いのだ
フィギュアスケートは
あのつるつるな氷の上に薄いブレードでバランスをとるのだから
背中の線 つまり身体の胴の部分は
しなやかに固定されるのだと思う
その美しい背中の線は
『ロンカプ』や『いつか終わる夢』
そして
王道ともいえる振り付けの『ダニーボーイ』
などでも堪能できる
鋼の体幹はしなやかに伸びて
ため息ものの美しさである
では
『ミーティア』はどうだろう
このプログラムでは
羽生選手の胴体部分は
物理的な束縛から
柔軟に解放されているように見える
本来
バランスをとるために必要であった芯を
強固ではあるが やわらかなバネに変えているかのように
柔らかな揺れを実現した玩具用バネ | 難加工の特注ばね製作事例集「逸品」 | 岩津発条製作所 (iwatsu-bane.co.jp)
滑走しているときの上半身の動きが
全方向に多彩で 解放されているのだ
氷の上でスケート靴で
こんなに上半身を
揺れるバネのようにぶん回し激しく動かしたら
足や身体にどれだけの負荷がかかることだろうか
そうだというのにジャンプは準備動作もなく跳ぶ（美しく）
…有り得ない 魔法のようだ
これは革命であり
『ミーティア』は
『羽生結弦』仕様の
とんでもなく滑りきるのが難しい
体力消耗型のプログラムなのだとarinoriは思う