NHK朝ドラの『虎に翼』の「女性にとって理不尽な法律」が、私が生まれた昭和の時代のことだとは。

幼稚園のとき、先生に「大きくなったら何になりたいの?」と聞かれ、男の子は、「電車かバスの運転手」と全員そろった答え。

女の子の番になり、「お嫁さん」「お嫁ちゃん」と続く。一人「お菓子屋さん」と答えた子がいたが、
9割以上が、お嫁さん候補だ。

私の番になり、「働く女の人になる」と答えた。両親の関係を観察し、「好きに生きるには、自分でお金を稼がなきゃダメだ」と子ども心に気づいたのだろう。

小学校5、6年生の担任の先生は、「自立」と「男女同権」を事あるごとに、私たちに教えてくれた。

私も素直に、世の中そうなったんだと思い、学生時代を過ごした。



昭和50年代の女性の入社募集要項、「字がきれい、明るい、容姿端麗」が三大条件だったと思う。

私は人事局に配属された。女性は、会議に参加もできないし、仕事も補助的。集中すれば、4、5日で終わる仕事を1カ月従事するのは苦痛だった。

5、6年経ち、財形制度導入の事務局の担当になった。

「会社は、社員が住宅購入の際、融資の2%を利子補給する」ことになったが、条件が世帯主なのに、女性は、その制度を受けられないという。

おかしい旨、部長に言っても埒が明かず、六法全書片手に局長に「局長でご理解いただけないなら、役員に交渉する」と詰め寄ったところで、事態が解決した。



同年代の友達は、25歳か遅くとも27歳くらいまでに
結婚退社していった。

幼稚園のときの夢を実現していったということになる。

私は、定年まで働くことになったのだから、子どもの頃の夢も無下にできない。

もちろん、これも私の時代の話。その後は、どうだったのだろう?




男女雇用均等法施行以降は、法律上は、女性も差別なく働けてる⁈

「多様性の時代」といわれてる昨今だが、少子化が社会課題となっている。 

子どもを生むのは女性しかできないが、育てるのも生活面も女性が主に担っているケースが多いのではないだろうか?

『虎に翼』のドラマにあるような法律はなくても、
「無意識か意識的かの何かが」存在するような気がする。