今朝のあさイチで、介護の特集を放送していて、父との日々を思い返した。


夫が亡くなり、母も突然亡くなり、父と二人になり途方にくれた。私は、父への反抗期継続中で、ほとんどコミュニケーションもとっていなかった。


そんなとき、友達の「お父さんと二人で過ごす時間を神様がプレゼントしてくれたんだね」との言葉に何だか分からないけど、納得してしまった。


介護認定は、近所の民生委員の方が勧めて下さって、両親は受けていた。都内に住んでた私は、1時間ほどの距離に実家はあっだが、全く知らなかった。





私が嫌いな父の“内弁慶で外面の良い性格”が、

介護に影響するとは、想像だにしなかった。


内弁慶なので、“ディサービス”は却下、

“施設”なんてもってのほか。


私もまだ、勤めてたので、とにかくケアマネさんを頼りに、介護サービスを保険外も含めて、利用することにした。


今のヘルパーさんは、父のことを下の名前、“○○さん”と呼んで下さる。父にしてみたら、70年ぶりくらいのことだろう。


とにかく、外面は良いから、ヘルパーさんのサポートに“ありがとう”を連発する。私のサポートには、もちろん一度も言ったことはない。


“介護現場のセクハラ”が問題になっていた。父は介護5だったので、身動きはとれない。


とはいえ、介護者連絡者会議で尋ねたところ、“帰りに握手して、手の甲にチュッとしてくれるけど、全く問題ないです”と言われ、父をきっとにらんだ。 


全員が、「気にしなくて大丈夫ですよ」とおっしゃって下さったけど、「とにかく、皆さんが不快になるようなことは、遠慮なくおっしゃって下さい」とお願いした次第。


思い返すのは、まだ少し動ける頃、いつもリビングから玄関に向け顔をのぞかせて、私の帰りを待つ父の姿。


“帰りを心配して、いつまでも子どもだ”と思ってんだと思ったら、「年寄りなんだから、ひったくりにあうから気をつけろ」とのことだった。





エピソードは数限りないが、父のためにつけまくった手すりに、今、私が助けられている。


“人か老いるという現実”を父が身を持って見せてくれた。


それにしても、“遠い親戚より近くの他人”に助けていただいた。


ケアマネさんの「兄弟姉妹が何人いたって、介護するのは一人よ」という言葉が印象に残ってる。


多くの人も“おひとりさま介護”なのですね。