ブァンブァー!!
今伝えなくちゃ
その時なぜかそぅ思った
ダダダッ
ピンポーン!
その時はすでに夜の十一時くらい
幸子の家のベルに反応はなかった。
『おい慎二。気持ちはわかるけどさ、こんな時間だし、もぅ寝てるだろ。明日会うようにメールだけいれて、今日はもぅ帰ろうで。』
『………あぁ。ゴメン、健太。』
『気にすんなって。焼きそばパンで許してやるから♪』
ブォン!
『じゃ明日頑張れよ。』
『おぉ。』
幸子の家から百メートルくらい行ったところの大きな交差点で健太は右、俺は左に別れた。健太はエンジン音を最大音量で吹かして『じゃあな』と『頑張れ』を音で表した。
俺は大きく右手を振って答えた。
明日は日曜。
明日、必ず伝えると固く決意をした。
健太と別れた交差点から二百メートルくらい行ったところにファミマがある。そこでとりあいず幸子にメールを入れとこうと思った。
ファミマに着き、ケータイを開けた。
集会場所のファミマからケータイは開けてなかった。およそ一時間。
メールが二通届いてた。
どぅせ迷惑メールだろ、と思い見た受信BOXには
10時27分
迷惑メール。
10時44分
吉川 幸子
俺は目が丸くなり慌ててメールを開いた。
『こんばんわ。
慎二くん今、暇?
ちょっと電話していい?』
幸子が電話してくることは珍しくはない。
友達といる時とかにふざけてかけてきたりする。
だけどこんな折り入ってメールを入れることは今までなかったし、普通ないだろう。
何かあったんだろと思い、俺は直ぐに幸子に電話を掛けた。
最近よくテレビで流れている女の歌手の歌が流れているが、幸子は一分経ってもとらなかった。
俺はすぐにバイクに乗った。
健太と別れた交差点を右に
幸子の家に着いた。
二回の左の部屋の電気がついていた。
そこが幸子の部屋だってことは、カーテンを見たらわかる。
俺はケータイを取りだし、リダイヤルから幸子に電話を掛けた。
歌が流れている。
なんだか幸子らしい歌だ。
一分経った。
歌が三回目の繰り返しに入ったとき
繋がった。
『幸子!?今お前んちの前にいるんだけど少し話せねぇかな?』
俺は慌てて言った。
『……。』
返事がない。
『もしもし!?幸子!?聞こえてる!?なんか言えよ!』
『…慎二くん…。』
小さな声だが確かに幸子の声だった。
『おぉ、俺!メール気づかなくてゴメンなっ!なんかあったのか?』
『いや…。なんか、声聞きたくなって。ゴメンね。』
幸子は遠くを見ながら話しているように言った。
電話越しに波の音が聞こえた。
『おいっ!幸子?今家じゃねぇの?』
その瞬間、幸子の部屋の窓から幸子のお母さんらしき人が見えた。
幸子のお母さんは目が悪い。俺はその動作でお母さんが幸子を探しているとわかった。
『おいっ!幸子!?今どこいんだよ!お母さん探してるみたいだぞ!』
電話越しに聞こえる波の音が次第に大きくなってきた。
俺は嫌な想像をした。
『幸子!どこだっつってんだろっ!!』
幸子は何も言わない。
そして電話は切れてしまった。
俺はピンときた。
海
あそこしかない!
俺はすぐにバイクを走らせた。
あそこだ、あそこしかない。
そぅ、初めて幸子の涙を見た場所。
幸子の家からおよそ20分、あの場所に着いた。
人影はない。もちろん真っ暗で、ただ波の音だけが響いていた。
間違いない。この音だ。
電話越しの音と全く同じ音だった。
俺は砂浜を走って波音の方へ駆け寄った。
『幸子ォォォ!!』
俺は波音に負けないように全力で叫んだ。
返事はない。
だがなぜかその時は幸子が海に入ったとは思わなかった。どこかにいる。
俺は走った。
幸子はどこかにいる。
『幸子ォォ!!』
その時砂浜の一番奥の方に人影が見えた。
間違いない。幸子だ。
俺は全力で走った。
『幸子っ!!』
幸子は真っ直ぐ俺の方を向いていた。
小さな体は寒いのか泣いているのか、震えているように見えた。
『お前…こんなとこで何してんだよ!心配したじゃねぇか!』
俺は思わず幸子の両肩を強く掴んだ。
やはり幸子は震えていた。
俺はとっさに震える幸子を抱き寄せた。
『バカヤロォ!何かあんならはっきり言えよ!一人でかかえんなよ!』
『…うっうっ……!』
幸子はそれでもこらえるような声で泣いた。
俺はそんな幸子を強く、強く、抱き締めた。
今伝えなくちゃ
その時なぜかそぅ思った
ダダダッ
ピンポーン!
その時はすでに夜の十一時くらい
幸子の家のベルに反応はなかった。
『おい慎二。気持ちはわかるけどさ、こんな時間だし、もぅ寝てるだろ。明日会うようにメールだけいれて、今日はもぅ帰ろうで。』
『………あぁ。ゴメン、健太。』
『気にすんなって。焼きそばパンで許してやるから♪』
ブォン!
『じゃ明日頑張れよ。』
『おぉ。』
幸子の家から百メートルくらい行ったところの大きな交差点で健太は右、俺は左に別れた。健太はエンジン音を最大音量で吹かして『じゃあな』と『頑張れ』を音で表した。
俺は大きく右手を振って答えた。
明日は日曜。
明日、必ず伝えると固く決意をした。
健太と別れた交差点から二百メートルくらい行ったところにファミマがある。そこでとりあいず幸子にメールを入れとこうと思った。
ファミマに着き、ケータイを開けた。
集会場所のファミマからケータイは開けてなかった。およそ一時間。
メールが二通届いてた。
どぅせ迷惑メールだろ、と思い見た受信BOXには
10時27分
迷惑メール。
10時44分
吉川 幸子
俺は目が丸くなり慌ててメールを開いた。
『こんばんわ。
慎二くん今、暇?
ちょっと電話していい?』
幸子が電話してくることは珍しくはない。
友達といる時とかにふざけてかけてきたりする。
だけどこんな折り入ってメールを入れることは今までなかったし、普通ないだろう。
何かあったんだろと思い、俺は直ぐに幸子に電話を掛けた。
最近よくテレビで流れている女の歌手の歌が流れているが、幸子は一分経ってもとらなかった。
俺はすぐにバイクに乗った。
健太と別れた交差点を右に
幸子の家に着いた。
二回の左の部屋の電気がついていた。
そこが幸子の部屋だってことは、カーテンを見たらわかる。
俺はケータイを取りだし、リダイヤルから幸子に電話を掛けた。
歌が流れている。
なんだか幸子らしい歌だ。
一分経った。
歌が三回目の繰り返しに入ったとき
繋がった。
『幸子!?今お前んちの前にいるんだけど少し話せねぇかな?』
俺は慌てて言った。
『……。』
返事がない。
『もしもし!?幸子!?聞こえてる!?なんか言えよ!』
『…慎二くん…。』
小さな声だが確かに幸子の声だった。
『おぉ、俺!メール気づかなくてゴメンなっ!なんかあったのか?』
『いや…。なんか、声聞きたくなって。ゴメンね。』
幸子は遠くを見ながら話しているように言った。
電話越しに波の音が聞こえた。
『おいっ!幸子?今家じゃねぇの?』
その瞬間、幸子の部屋の窓から幸子のお母さんらしき人が見えた。
幸子のお母さんは目が悪い。俺はその動作でお母さんが幸子を探しているとわかった。
『おいっ!幸子!?今どこいんだよ!お母さん探してるみたいだぞ!』
電話越しに聞こえる波の音が次第に大きくなってきた。
俺は嫌な想像をした。
『幸子!どこだっつってんだろっ!!』
幸子は何も言わない。
そして電話は切れてしまった。
俺はピンときた。
海
あそこしかない!
俺はすぐにバイクを走らせた。
あそこだ、あそこしかない。
そぅ、初めて幸子の涙を見た場所。
幸子の家からおよそ20分、あの場所に着いた。
人影はない。もちろん真っ暗で、ただ波の音だけが響いていた。
間違いない。この音だ。
電話越しの音と全く同じ音だった。
俺は砂浜を走って波音の方へ駆け寄った。
『幸子ォォォ!!』
俺は波音に負けないように全力で叫んだ。
返事はない。
だがなぜかその時は幸子が海に入ったとは思わなかった。どこかにいる。
俺は走った。
幸子はどこかにいる。
『幸子ォォ!!』
その時砂浜の一番奥の方に人影が見えた。
間違いない。幸子だ。
俺は全力で走った。
『幸子っ!!』
幸子は真っ直ぐ俺の方を向いていた。
小さな体は寒いのか泣いているのか、震えているように見えた。
『お前…こんなとこで何してんだよ!心配したじゃねぇか!』
俺は思わず幸子の両肩を強く掴んだ。
やはり幸子は震えていた。
俺はとっさに震える幸子を抱き寄せた。
『バカヤロォ!何かあんならはっきり言えよ!一人でかかえんなよ!』
『…うっうっ……!』
幸子はそれでもこらえるような声で泣いた。
俺はそんな幸子を強く、強く、抱き締めた。