日本春歌考 | 喜劇 眼の前旅館

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短歌のブログ

今日は朝、小津安二郎の「母を恋はずや」を見た。フィルムの最初と最後の巻が欠けているので、その部分は字幕であらすじを説明していた。これは勿論やむをえずそうしているわけだが、使えるやり方だと思った。小説で、書きたい場面だけをくわしく書いて前後をあらすじで挟んでしまうということに使えそう。物語として成立するには不十分なものを強引に成立させるやり方として。
夕方、大島渚の「日本春歌考」。それ自体は魅力的とはいえないむき出しの言葉の世界に正直きついなと思いつつ、いいとこ探しな気分で観ていたが、残り三十分ちょいくらいで突然離陸。それからはひたすら映画。傑作。小山明子と荒木一郎が歩くシーンほか、終盤何度も鳥肌が立った。