東北歴史博物館は、子ども向けの企画展をやってた頃、家族三人で行ったきりなので、たぶん十年以上ぶり。
写真撮影可。
フラッシュ撮影はダメよ。
で、和食の企画展なんだけど。
いきなり、岩。
入り口で、いきなり、岩石と各都道府県の水道水の平均硬度を取り上げてくるところが、さりげなくナイス。
どれがクロマグロでどれがビンナガなのかは書いてないと分からん。
なかなか楽しい、この展示。
一年間を通じて、どのような魚がどのエリアで暮らしているかがわかる。タッチすると魚種が表示される。これだと、12月の宮城沖は、すっかすかですね。
天正十年五月に織田信長が徳川家康を招いた際のお食事。翌月が本能寺の変。
この饗応の担当だった明智光秀が、役目を外されたとか、蹴っ飛ばされたとか、色々な話はあるけど、後世の作り話の可能性もあり、真偽定かならず。
とはいえ、この饗応のメニュー自体は、たぶん事実なんでしょね。全部食べたら、かなりのボリューム。
天智天皇と天武天皇の孫とされる長屋王の食卓。西暦700年あたりのひとね。
天武天皇が天智天皇の弟というのは、かなり疑わしいと思ってる派なんだけど、それはともかく。
意外に海産物が多い。もちろん、生ではないにせよ。
そのお隣にあった、当時の庶民の食卓というのが、意外にインパクトある。
たっぷりの玄米とたっぷりの菜っぱ。それだけ。真ん中にあるのは塩。かなりの量。
要するに塩をおかずに、玄米と菜っぱを食べてたってことかな。1400年ほど前は。
以前、職場の飲み会で、わたしと同じ関西出身の方から
「え〜お雑煮、白みそやないんですか?」
と驚かれて、返答に困ったんだけど。わたしはおすましで育った大阪人なので。ちなみに、かみさんも大阪人だけど、おすましで育ったので。仙台の我が家は、お雑煮はおすまし。
けど、このマップを見て理解できた。
わたしは祖父母の代までは、父方が広島県福山市、母方が山口県萩市。どちらもおすまし文化圏。このため、わたしの両親もおすましのお雑煮を食べさせていた。
かみさんは祖父母の代までは、石川県の津幡町と金沢市。こちらはぎりぎり、おすまし文化圏。どうやら福井県あたりまでは白味噌のようだ。というわけで、かみさんもおすまし雑煮で育った。
…と考えれば、納得がいくような気がする。
実際には、わたしとかみさんのように、30歳ぐらいまで、ずっと大阪で暮らしていたにもかかわらず、白味噌雑煮と無縁のひともきっといるだろうし。東北でも白味噌雑煮のひともきっといると思うんだけど。
大括りに文化圏をまとめると、なるほどなあと思ったりする。
最後に、各都道府県での食に関するキーワード検索の頻度の高い言葉を集計したコーナーがあって。なかなか、それぞれの土地柄、特産物などを反映して面白いなぁと思ったんだけど。一県だけ「なんでそのキーワード?」という県があったのがまた面白かった。
お土産コーナーにあって、思わず買いたくなったけど、結局買わなかったもの。楽しそうではあるのだが、職場で生しょうがチューブ出してたら目立つしなあ。
というわけで、1時間10分ほどでしたが、見応えある展示ではありました。
たぶん、子どもには、ちょっとつまらんかも知れませんが。おとなが観るには面白い。
宮城県では、9/23までやってます。入場料1,500円と、ちとお高いけどね。
お昼ごはんは、かみさんがネットで調べて、多賀城の「とんかつ一代」か「むつごろう」に行こうと思ったのですが、時間帯が悪く12時過ぎで満車だったので、結局、東仙台まで帰って食べましたとさ。