これまでいくつか他のグループのアルバムを聴いてきたけど、アルバムとしての完成度はBEYOOOOONDS1Stがピカイチなんじゃないだろうか。
BEYOOOOONDSというコンセプトの強いグループだからこそ出せる作品になっている。
なんだか全体的に音楽性がまとまっている気がしていて、流れで聴くと、曲順によってめっちゃ気持ちがいいポイントがある。
音楽性がまとまっている?
いや、まとまってはいない。
ヘビメタもあるし、スウィングもあるし、バラードもあるし、寸劇もあるし、オペラ風もあるし、ダンスミュージックもある。めちゃくちゃだ。
しかしながら「いろいろやってるし、いろいろできます」という姿勢が、統一感というか、アルバムに一貫性を持たせている。
だからBEYOOOOONDSというグループそのもののコンセプトをよく反映したアルバムと言えるだろう。
多ジャンルであるにもかかわらず音楽性が統一されているように感じるのは、このグループのコンセプトががっちり固まっていて、どの曲もなんというテンションが同じな雰囲気があるからだろう。
では、ビヨのコンセプトとはなんなのか?
一言で言えば「役に入ること」なのではないか。
サウンド的にはオーケストラ要素が強く、そこも統一感に貢献している。
一曲一曲でジャンルが変わるのに、ドラマチックで、ストーリーがあって、聴いてて飽きないどころか奥深い。
まず、1曲目がインストで始まるのがすごすぎる。
1曲目が序曲に位置付けられてるアルバム、大好きなんだよなあ〜。
きっとライブもこの曲で始まって、薄暗い中、ちょっとメンバーがスタンバイしてるのが見えて、2曲目の始まりでステージが明るくなって、、、というのが目に浮かぶ。
この1曲目で度肝を抜かれたし、このアルバムは名盤だ、と確信した。なぜなら、序曲をつけるというのは「1曲ずつじゃなくてアルバム全体で聴いてください」という宣言にほかならないから。その覚悟を受け取った。名盤に違いない。
「眼鏡の男の子」の前にピアノのインストが入ってるのも面白い。流れをぶった斬ってるようでもあるけど、その実は、「きのこたけのこ大戦記」と「眼鏡の男の子」をうまく繋いでいる。この曲があるから、「眼鏡の男の子」の冒頭の漫談が気持ち良く始まる。
「眼鏡の男の子」〜「元年バンジージャンプ」はストーリーになっていて、「元年バンジージャンプ」はなんかもはや泣けたりもする。
おれも度胸試しで飛び込まなきゃダメだ、とか思ったりする。
度胸試しだビヨーンビヨーン←可愛すぎる
あと、ビヨの曲は教養を得られますね。
昭和元年は6日間しかなかったとか、DNAはデオキシリボ核酸の略だとか。「きのこたけのこ大戦記」は道徳教育としても良い。
もしも自分に子どもが生まれたらビヨの曲を聴かせて育てたいと思う。
すげー騒がしくも愛しい子になりそうだ。