2023年にマネースクエア(トラリピ)を始めたときは、FX実践トラリピの教科書を読んで、その中の手法を検証するのに気をとられて、余り気が付かなかったのですが、2024年になって、インヴァスト(トライオート)での自動取引を追加する段になって、マネースクエア(トラリピ)もインヴァスト(トライオート)も、USDCAD、EURGBP、AUDNZDの3通貨ペアをセットで、トラリピ世界戦略とかセレクト三大陸とか三大陸制覇と銘打って、強力にプッシュしているのに気が付きました。

 

 

 まぁ、あまり気が進まなかったのですが、折角、2社とも強力にプッシュしてくるので、自ら検証するべく、インヴァスト(トライオート)に出来合いの「セレクト三大陸」という設定があったので、試しに1セット(大体100万円)突っ込んでみました。

 

 結論から言うと、1か月間で1万5千円くらいの含み損を抱えて、全く改善の気配がないのでさっさと打ち切りました。

 両社のうたい文句によれば、それなりに利点もあるようですが、私にはあいませんでした。

 では、ちょっと含み損を抱えたぐらいで、何故1か月で打ち切ってしまったのか。

 そのロジックをここで吐き出してみます。

 

1 三大陸通貨のそれぞれの相関関係はかなり小さい

 これはプラスの側面です。

 そもそも分散投資する理由が、資産間の価格変動の相関が小さいと、全体としてのリスクが軽減されるということなので、これを理由としてすすめる両社の宣伝は間違ってないでしょう。

 

2 それぞれの通貨ペア間の価格変動は比較的小さい

 両社ともに、大陸ごとの通貨ペアは連動しやすく、その結果、ペア間での価格変動が小さいのでレンジ相場になりやすく、リピート型の自動取引に向いていると宣伝してます。

 でも、ちょっと待てや~っ!

 確かに、ペア間の価格変動が小さくレンジ相場になりやすい。

 ここまでは異論ありません。

 でも、だからリピート型の自動取引に向いているかというと、そうは言えないと思います。

 そもそも、自動取引と裁量取引の違いは、自動取引の場合、裁量では労力ばかりかかって割に合わないようなトラップの仕掛け方、つまり小ロットで多数のエントリポイントをずらしながら、約定のたびに同じ仕掛けをリピートするような、そんな取引が簡単に出きてしまうことにあります。

 私の裁量取引は、自動トラップメソッドですので、言ってみれば、これを裁量取引では労力的に見合わないくらいにロットもエントリーポイントも分割して、かつ、リピートして行えるということです。

 こういうトラップの仕掛け方は、とにかく相場が動かないと話になりません。

 逆にちょっとでも動きさえすれば、わずかでも儲けにつながり、自動なので塵積もであっという間に大きな利益が上がります。

 さらに、大きく急激な動きでもレンジの範囲内に入れておきさえすれば、自動取引なら追従できます。しかし、手動の裁量取引ではそうはいきません。常に張り付いているとは限りませんし、目の前で起こっても手動発注が間に合わないことは十分に考えられます。

 つまり、自動取引にとって、レンジ相場がいいというのは分かるとしても、値動きが小さい方が良いというのは、はっきり言えば、自動取引のメリットを根本から否定するような想定に思えるのです。

 なので、ここは、このお互いの相関の小ささを活かしつつ、値動きの大きさも求めるべきです。つまり、USDJPYかCADJPY、EURJPYかGBPJPY、AUDJPYかNZDJPYの組み合わせということになります。

 これだと、円側の理由による相場変動は3ペアで共通になりますが、相手側を理由とする相場変動は相関が小さくなるので、いわゆる三大陸制覇までの相関の小ささにはなりませんが、どれか一つの通貨ペアに絞るよりは余程リスクが低くなるはずです。

 しかも、値動きはもっと大きくなって、自動取引が活躍する機会が増えるはずです。

 

3.スワップポイントが小さい

 これは、両社があえて伝えていないことだと思いますが、三大陸制覇型の通貨ペアだと通貨ペア間の金利差が比較的小さく、スワップポイントが小さくなります。

 これには、メリットとデメリットがあって、メリットの方は、スワップポイントをあまり気にすることなく、トレンドに応じて売りと買いを切り替えやすいことで、他方でデメリットは、勿論、スワップポイントでの利益拡大が望めないということです。

 しかし、これも考え方次第というか、好みの問題というか微妙です。

 はっきり言えば、私は売買差益にスワップポイントが上乗せされてほしい派な上に、売りから入る取引に苦手意識があるので、全く魅力に感じません。

 これもJPYとのペアで、買いポジから入るようにすれば、売買差益もスワップポイントもついてウハウハです。

 

【結論】

 USDCAD、EURGBP、AUDNZDの3通貨ペアをセットにした三大陸制覇型の自動取引は、私的にはなし。

 むしろ、私なら、USDJPYかCADJPY、EURJPYかGBPJPY、AUDJPYかNZDJPYの組み合わせで、買いポジから入る自動取引をする。

 実際、ひまわり(ループイフダン)では、USDJPY、EURJPYとGBPJPY、AUDJPYの修正変則三大陸制覇型の自動取引を設定していますし、インヴァスト(トライオート)では、CADJPY、GBPJPY、AUDJPYの修正三大陸制覇型の自動取引を設定しています。

 それで儲かってるから、ええやろ~。