少し遅くなりましたが、3月の【心理学講座】です。
今年は元旦から非常事態となりましたが、その非常事態における人間の心理について解説させていただきます。
航空機の離陸失敗事故や、建物内で火災が起きた時、あなたはどのような行動をとるでしょうか。
心理学の釘原博士は、緊急事態における集団のパニック行動をみるため、脱出シミュレーションゲームを行いました。
このゲームは、それぞれの被験者がテレビゲームのような感覚で、前進、攻撃、譲歩の三つのボタンを操りながら、限られた制限時間内に出口から脱出する仮想ゲームです。
複数の人が前に進もうとして、同時に前進ボタンを押すと、混雑状態が起きて誰も前に進めなくなります。混雑を解消するためには道をあける必要があります。
ここで、他者を攻撃して自分が先頭をきって前進するか、自分が後ろに下がって道を譲り(譲歩)、他者の後から前進するかの選択を迫られます。
自分や他者の状況(動けない、前進可能、脱出成功)は目の前のパネルに表示される仕組みになっています。
実験結果をみると、制限時間や一度に脱出できる人数を増やしているにもかかわらず、集団の人数増加に伴い、全員脱出の成功率は低下していきました。
全員脱出が成功しなかったケースでひとりひとりの行動をみてみると、制限時間が迫るほど、譲歩ボタンを押す回数は減って攻撃ボタンを押す回数が多くなっていました。
この攻撃されて攻撃をやり返す悪循環が、脱出を困難にしていると、釘原博士は説明します。
【夢】株価暴落?(2018/6/11)
「人は、順番を待てば報酬が得られると思うからこそ理性的な行動がとれます。しかし、そこに割り込み(攻撃)が起きると、このまま順番を待っていたら自分は報酬がもらえないのではないかと焦り、割り込みをします。こうして益々人々の中に焦りが生じ、パニックが起きるのです。」
この現象は、株価の暴落やバーゲンでもみられものだといいます。この実験結果に加えて、興味深い実験結果もあります。
それは、集団が互いに知り合いである場合は、そうでない場合よりパニックが起きにくく、全員の脱出成功率が上がったのです。
また、個々の状況を示すパネルを見えなくした時(事故時に視界が遮られた時に相当)の被験者たちの発言内容と脱出成功率の関係を調べたところ、リーダーシップを発揮する発言や他人に配慮する発言、状況を説明する発言がある時は脱出成功率が上がりました。
ところで、緊急事態の集団行動について心配されているのはパニックだけではないようです。
皆が危険を認識せずに逃げ遅れることも問題になっています。現在、緊急事態を知らせる効果的なアナウンスの方法や、誤報慣れを防ぐ方法が研究されています。(転載終了)
(参考図書)ゼロからわかる心理学(別冊ニュートン)
いつ何が起きるかわかりませんので、今回の心理学講座は役に立ちそうですね~
話は変わりますが、先ほど、原口議員の動画を拝聴しましたが、37分頃から岸田首相について語っておられます。
【知床観光船事故】国後島で遺体発見(2022/5/20)
2022年5月の上記記事の最後に・・・
「念願の生徒会長になれて、嬉しくて仕方がない中学生みたいですね~。米国は首相が考えるほど単純ではありませんよ~」と申し上げましたが、似たようなことを原口議員&ドラさんが仰っております。
まぁ~聞いてみなはれ~ それでは~
ドイツ軍幹部のクリミア大橋攻撃会話漏洩の衝撃。第三次世界大戦の導火線を消せ‼️米国務省ヌーランド氏退任、カート・キャンベル氏国務副長官就任発表(3/7)