※ マヤの発言部分を紫色にしています。

 

「・・・まぁ、良い。何事も経験だ。魂に深く根ざしていれば、どの次元にも行くことができる。それには、汝は常に天と地をつなぎ、ハートの真ん中にいることだ。汝の心は羅針盤になって、正しい方向を指し示してくれるだろう。それと、あと、もう一つ・・・」

 

Gは冒険を探している子どものような顔をしていた。

 

「宇宙図書館の入口には知恵の紋章勇気の紋章が刻まれているのは、知っているかね?だが、君が知っている勇気の紋章は、プログラムが作動しないようになっている」

 

「勇気の紋章」「知恵の紋章」

 

「え・・・それって本当?」

 

マヤは後ろにのけぞって、今にも倒れそうになっていた。

 

「いかにも。さあ、キプロスの過去世にて授けられた、勇気の紋章を描いてみたまえ」

 

「黒い空(1)」(2016/11/21)より

※ 日本独特の家紋には意味があるのでしょう

 

(過去記事)陰極まれば陽となり、陽極まれば陰となる(3/8)

【6と7の架け橋】宇宙図書館(1)(3/26)

 

Gに促されるまま、マヤは三角形を一つ描き、辺の真ん中に印をつけて、それぞれの印をつなぐように三本の線を引いた。大きな上向きの三角形が一つ、その中には小さな下向きの三角形を書き入れて勇気の紋章を描いた。

 

「君の描いた勇気の紋章は、正しい形をしている。しかし、これでは知恵の領域内での、勇気に過ぎないのだ。要するに、この知恵を3次元の世界に具現化することができないでいる」

 

丸十字と「わたしはアルファであり、オメガである」(2017/1/24)より

丸文字02

 

「肝心なものは、自分の足元にあるのだ。君は風の力を借りて、水の旅、火の旅、空の旅、そして光を目指して旅を続けている。火、水、風、空、そして。何が足りないか考えてみたまえ。その答えは、すでにアヌビスが教えているだろう」

 

マヤはアンクを見つめてアヌビスの言葉を思い起こしていた。アンクとは、宇宙の基本的な要素を具現化したもので、左が火、右が水、輪の部分が光、その真ん中が風、そして交差する場所がゼロポイント。そして下が・・

 

 

「わかった!だ。この旅路には、土がなかった」

 

「その通り。幼い獅子よ、よく聞き給え。これは、宇宙図書館の領域内での、勇気の紋章なのだ。確かに、宇宙図書館内で何かを検索する際は、この方向性でいいのだよ。そして、地上から天空を目指す時の勇気もこの方向で良い。しかしながら、地上に宇宙図書館の知識を降ろすには、どうしたらいいか考えてみたまえ。大切なのはその方向性なのだ

 

方向性、方向性とつぶやきながら、マヤは「勇気の紋章」をグルグルと回していた。

 

 

「みたまえ。この紋章は天へと向かっている。外側の上向きの三角形と、内側の下向きの三角形の大きさが異なっていることに注目するのだ。3次元でその知識を実践するには、この紋章を大地へと向かわせなければ、このプログラムは作動しないのだ。要するに人類はひっくり返っていることに気づいていない。勇気とは外に向けてではなく、自らの内側に向かって使うものなのだ

 

 

研ぎ澄まされた知性と感性を束ね、ハートの中心にあるゼロポイントに意識をチューニングして、二元性を統合したその先にあるものを見つけ給え。そしていつの日にか、その可能性を開花させ、銀河に咲く一輪の花になるだろう。幼い獅子よ、汝は光の道を歩んでいるということを忘れないように。永遠に燃え盛る炎を心に灯し、自分の信じる道を行きたまえ。」

 

 

Gの姿は光の中へと消え去ってゆくが、時空を越えてGの言葉が、いつまでもいつまでも響き渡っていた。

 

「悦びのうちに、扉は開かれる。大いなる祝福があらんことを!!」

 

「6と7の架け橋」から転載しました。M・ジャクソンの命日に最終回を迎えることが出来てよかったです。ありがとうございました。お願い 

 

最後はやっぱりこの曲で締めます。R.I.P Michael Jackson ピンクハート

 

We Are the World(1985年 M・ジャクソン他多数のアーティスト)