≪アメリカの真の支配者たち≫

今のアメリカは、独立宣言に掲げた「自由と平等」から、ほど遠い国家になったようだ。1%の超富裕層が99%の弱者や貧者を支配する構造に変貌したからだ。現在のアメリカは4つの「ヒエラルキー(階層・階級)から成っている

 

 

①最高位の「ブルー・ブラッド」:「ザ・シークレット・クラブ」とも呼ばれる特権階級で、ロックフェラーを頂点とする300人の秘密会員を指している。アメリカの‟隠れた貴族”と呼ばれ、アメリカの真の支配層である。

 

②第2位の「ビジネス・クラス」:グローバル企業と大企業経営陣に属する最高経営責任者(CEO)クラスの人々で構成され、その多くが弁護士資格を持ち、高級官僚として政府の仕事にもついている。

 

③第3位の「ミドル・クラス」:企業管理職層、自営業者、専門職の階層である。

 

④最下層の「ワーカー」:労働収入生活者の階層で、アメリカの全人口の80%以上を占めている。俗にいう一般労働者階級である。

 

4つの位階はアメリカでは明確で、日本の学生が避けて通れない「偏差値」や、江戸時代の「士農工商」と同じような絶対的尺度として君臨している。これは区別ではなく、歴然たる身分が現代アメリカに存在するということだ。これを理解しなければ、アメリカを相手に共通の土俵に立てるわけがない。

 

「日本を守るのに右も左もない」より拝借

 

ザ・ジークレット・クラブの秘密会員になるには、天文学的な資産が無ければなれない。1920年代のアメリカは大財閥が多数輩出した時代で、19世紀半ばのアメリカ型産業革命を利用し、企業倒産と買収の再編成を生き残った後、19世紀末に起きた「経済的寡占」「経済的独占」を経て加速度的に巨大化したのが今のアメリカの大財閥である。

 

石油王のロックフェラー、鋼鉄王のカーネギー、鉄道王のヴァンダビルト、金融王のモルガンなどが知られる。彼らの中でも異彩を放つのがアンドリュー・カーネギーである。「蓄財は偶像崇拝の悪い種の一つだ。金銭崇拝ほど品位を低下させる偶像はない」「金持ちが金を持ったままで死ぬのは恥だ」を座右の銘にし、ユダヤ式巨大財閥を築かなかった。

 

アメリカの日本再占領(1)日米地位協定の原型(11/10)より

 

が、その真逆を行ったのがロックフェラー一族である。また、J・P・モルガンはユダヤ系ではないとされるが、ロンドンのロスチャイルド家がモルガンをロスチャイルドのアメリカの代理人として送り出していたからだ。

 

南北戦争が、日本から「日米修好通商条約」で音を立てて流れ込む金を最大限に利用し、北軍の勝利で終わった後、1871年に「J・P・モルガン商会」がニューヨークに設立された。その後、本格的な産業革命の嵐が起こり、モルガン商会は鉄道と鋼鉄向けの金融業で大富豪となった。ところが、その莫大な資金をどこから調達したかが分からない。坂本龍馬の資金と同じく、背後にロスチャイルドの影が見え隠れする。(中略)

 

ジョン・ロックフェラー(Wikipedia)より

 

「ロックフェラーはロスチャイルドの傍系である」と、正体が明かされている。ロスチャイルド一族がジョン・D・ロックフェラーを見出し、莫大な資金を与えてアメリカを裏から支配する石油王に仕立てたのである。結果、ロックフェラー家は「アメリカの中央銀行(FRB)を牛耳るオーナーとなり、世界の基軸通貨のドル札を自由に操れる立場にのし上がった。が、その上にいるのがロスチャイルド家である。

 

ロックフェラーはアングロサクソンではなく、アシュケナジー系ユダヤであり、隠れユダヤ教徒である。ロックフェラーはカーネギーをはじめとする他のWASP財閥との政略結婚を進め、今ではアメリカの大富豪の半分以上がロックフェラーと血縁関係にあり、アメリカ貴族社会を形成する。ロックフェラー一族はカーネギー、メロン、ハリマン、フォードという、WASPの巨大財閥を形成してアメリカを真に支配しているのだ。

 

隠語で彼らを「追剥ぎ男爵」といい、そのトップ12が、大統領や議会を越える権限を持つ「影の政府」を形成する。その下のビジネス・クラスは、最上位のブルー・ブラッドに雇われるグローバル企業のCEOたちで、年収20億円の報酬は当たり前だが、所詮、アシュケナジー系ユダヤに使われる身である。言い換えれば、アシュケナージ系ユダヤでなければ、絶対その上の頂点には行けない構図だ。

 

そこはピラミッドアイの中空に浮く構造と同じで、そこが真の「リッチスタン」である。そして、アメリカの真実がそこにある。ミドル・クラスは字のごとく‟中間層”の意味で、大企業や中小企業の経営者で、典型的な子持ち既婚世帯を指す。

 

貧困大国アメリカ

 

が、アメリカの社会変化と収入激減で急速に中間層が減少している。これをアメリカ版「失われた10年」という。最下層のワーカーは、サラリーマンから日銭生活者までを指す。特にブルーワーカー(肉体労働者)はオンデマンド労働をしながら生活維持をしている。この下は「ホームレス」しかない。(転載終了)

 

「知られざる『1%寡頭権力の王国』リッチスタン:飛鳥昭雄著」より転載しました。(※D・ロックフェラー氏死去前に書かれています)