おんなたちの心の奥底に潜む毒
と、文庫の帯にあり、桐野作品の毒をたっぷりと楽しむかと購入。
誰もが多かれ少なかれ持ってるような黒いものを、ちょっとばかり増幅させたようなイヤな感じのヒロインたち。こんな風に普遍的な毒なら、たいして読みたくなかったなあ、、、と思っている内にやはりそれだけでは終わらない桐野作品だったか。
「植林」では劣等感の塊りのような女が、有名なグリコ・森永事件に自分がかかわっていた記憶をよみがえらせたと同時にある種の自信芽生えたのだが、、、
浮気相手の自宅に押しかけて騒ぎをおこす女の「怪物たちの夜会」では、最後まで迷惑な女にため息が出るほど。男に執着する話には、自分としては死ぬまで共感できないかも。男も女もこの世界には山ほどいるし、どのみち死ぬ時は一人なんだし。
「愛ランド」はなかなか愉快な方向に話が展開して、面白く読めた。いや、愉快といっても楽しいシチュエーションではないけど。奴隷やSMの味付けだけど、この状況から1日だけで無事帰ってこられてお金も得られるなんて、甘すぎる気もするな。それじゃ大人のディズニーランドだよね。タイトルからしてそう語ってはいるが。村上龍だったら、五体満足では終わらないでしょ(笑)
「浮島の森」これは格調高い雰囲気。文豪の家族をモチーフにしているからかな。ヒロインの心のありようがこまやかに描かれていて読み応えあり。
表題作の「アカボス・ムンドス」では、悪意を持つのは小学生の女子たち。幼さを残したスキだらけの新任の女教師に仕掛けられた罠はなかなか怖いものがある。
毎日のん気にふわふわと、どちらかといえばちびまるこちゃんみたいに時間をやり過ごしている自分も、も少し重いことを考えたりして生きるべきか。でもねー、働いてご飯食べて、夜になれば眠くなり、あっという間に1日が終わってしまって、しんどいこと考えてるヒマないもの(笑)
食べたいもの:年を取ってそれこそ毎日が日曜日の、のん気な母がテレビで鰻を見たら食べたくなった、と。付き合って鰻屋さんへ。夏の鰻屋さんと違って、静かに落ち着いた雰囲気で、つい声が高くなる我々も声をひそめながら話をはずませた。
鰻重は冬食べても、もちろん美味しい(^-^)