石臼挽き全粒粉パン

石臼挽き小麦全粒粉パン


「まるごと小麦の講習会~自然の香りと小麦の部位にこだわって」

と、題する講習会に行ってきました。製菓・製パン材料のアントゥルメ の主催で江別製粉㈱ の小麦粉の紹介と専任講師の方によるパン作りのデモンストレーションもあるとのことで、楽しみにしていたものです。


10:30開始で15:00の終了までの間に、色々な小麦粉のお話を交えながら7種ものパンを仕上げていく講師の方のプロフエッショナルに手さばきに、感嘆してしまいましたー。そして、出来上がったパンを試食し、その美味しさにまた感嘆!本当に麦の味わいがしっかりとあり、こんな美味しいパンが焼けるようになったらなあ、とため息が出ました。


色々なテクニックも披露して下さいましたが、手仕込みカンパーニュ(強力粉はるゆたかブレンド、ライ麦全粒粉使用)では、生地をこねない仕込みを教えて頂きました。水と塩を入れたボウルに粉を入れ、だいたい混ざったらふつうはここから捏ねたり叩いたりして大汗をかくのですが、それはしなくともよいと。濡れ布巾かラップをかけて30分放置します。その間にグルテンがつながります。ザクザクしていた生地が30分後には、こんなになめらかになっていました。へー。

発酵中

こちらは、同じ生地から作ったバゲット(タイプER、石臼挽き全粒粉使用)ですが、左は普通に2次発酵の後、成型して焼いたもの。右は、1次発酵後すぐ簡単に形づくって焼いたものです。2次発酵なしのバゲットの方は気泡がランダムで大きめ、食感ももちもちが強いです。普通のバゲットは気泡がそろっていて皮がバリッとしていました。どちらが良いかは、好みかも知れませんが、いやーどれも美味しかったです。粉の甘みがよく分かりました!
バゲット バゲット

気泡 気泡


カンパーニュ 捏ねなかったカンパーニュもこんなに立派に出来上がりました。もちろん、しっとりとた生地で美味しかった~。

石臼挽き全粒粉パン 石臼挽き小麦全粒粉パン(タイプER、石臼挽き全粒粉使用)。レーズンと胡桃を入れて皮にはゴマをまぶしてあります。こちらは食パンの型にいれて焼いたものですが、冒頭の画像のものは同じ生地を棒状に成形して焼いたものです。


他にも、食パン(強力粉キタノカオリ使用、冷蔵中種)ブリトー(強力粉香麦、全粒粉強力粉使用)アルザス・フラムクーヘンツヴィーベル・クーヘンと続々と出来上がり、試食したりお土産に持ち帰ったり、美味しいひと時でした。

講師の方のお話と技は、ほとんど独学でパンを焼いているシロウトな自分には、レベルが高すぎると思ったことでしたが、大変参考にはなりました。


小麦粉の性質をよく知って、製法(テクニック)を工夫する。

どういうスタイル(食感)に仕上げたいかによって、製法を変える。

時間をかけてゆっくり水分を取り込み、グルテンをしっかりつないで中のガスを逃がさない。


でも、粉と水の力が9割、テクニックは1割でしかないとも、おっしゃってましたね。なにかパン作りに哲学的なものを感じましたねー。できたら、この方に弟子入りしたいと思いましたくらいです!