田園風景が残る関東のある幼稚園で、園児たちの集団中毒事件が起こった。園庭で作って園児に食べさせた鴨鍋かおにぎりの食中毒かと思われたが、毒物が原因の可能性が疑われた。それは、カドミウム中毒。土壌汚染か、何者かが鍋に投入したのか。


和歌山砒素入りカレー事件や、今回の中国産冷凍餃子中毒事件をも彷彿させるような、今読むに実にタイムリーな読書となった。仙川環さんは初めて読む作家で、紀伊国屋書店の店頭で店員さんの書いたポップにそそられて購入したもの。地下街の端っこにあるこの書店にはめったに行かないが、平積みの本にはまめに紹介ポップが付けられて、とても上手なコピーで感心するとともに、ついつい3冊も購入してしまった。店員さんの術中にはまってしまったなー(笑)


お話は、なるほどなるほどと、頷きながらすらすら読める。水の汚染を浄化する研究や、合鴨農法について、風評被害、やましいことは無いのに疑惑の渦中に突き落とされる恐怖感など、大変面白く幾分かの知識を得ることもできる。主人公たちは、破滅の方向に一歩踏み出してしまい、これは悲惨な結末が待っているかと思いきや、意外に爽やかに終息する。これはこれで後味の良い読後感ではあるが、ひねくれモノの自分としてはちと物足りない善き人たちのおりなすストーリーだった。




昼食:ラーメンあっぱれ亭。地下街のテレビ塔下にあり、修学旅行生みたいな若いコたちで満員だった。

ここは、小ラーメンがあるのでいいな。で、ついつい小ラーメンとチャーシュー丼を。
白みそラーメン 白みそラーメン(小)

チャーシュー丼 チャーシュー丼