2025年11月26日(水) くもり 時々 あめ






1日目からのつづきです。






ゲストハウスから徒歩8分、石垣島離島ターミナルへ。

ここから船で八重山諸島各島へアクセスできます。

定期航路だけでも7島。文字通り八重山の玄関口です。






2日目は最南端・波照間島に向かいます。

前日の飛行機遅延により3日目に予定していた波照間行きを1日前倒し。

やはりシーズンオフのせいか予約変更も難なく済みました。






各島行きの連絡船がズラリと並ぶさまは旅情にあふれていますね。

時間が許すなら全島制覇したいところです。

石垣島のヒーロー、具志堅用高氏の銅像がお出迎え。

ちょっちゅね。






波照間航路のぱいじま2は双胴船。飛島で乗ったのと同じタイプです。

往復で8,750円。便は1日2往復です。






石垣島を定刻8時に出航、揺られること1時間半。

波照間港に到着です。

結構揺れました。縦揺れはモロに胃にくるんだな。






港の近くの民宿「西浜荘」にて島内のアシをレンタル。

電動アシストもありましたがここは無印ママチャリで。

食べて飲んでばかりなので少し運動しないとね。

日帰りなので島内にいられるのは5時間少々です。

ぶっちぎりでいきましょう。






左回りで島を一周しようと思います。

一周がだいたい12km。

自転車でも十分な距離ですが意外と高低差があるので侮れません。

まずは海へ。






日本最南端のビーチのひとつ、ニシ浜(西浜)。

どんより曇り空ですが青い海と白い砂浜はずっと見ていられます。

海の向こうに西表島が見えます。

波照間(はてるま)の由来は「果て」の「うるま」というのが定説です。

うるまはサンゴの島という意味です。






浜周辺の林道は蝶の楽園でした。

これはシロオビアゲハ。波照間島で一番多く見かけました。






こちらはスジグロカバマダラ。版画のような模様が印象的です。

羽を広げるともっと綺麗なオレンジ色です。






そして旅する蝶・アサギマダラ。

8月に尾瀬で見かけて以来です。

冬になると台湾まで南下するんですよね。

お互い良い旅を続けましょう。






森を抜けて隣のぺー浜へ。

森林に入っても熊に襲われる心配がないのが離島の良いところ。






おおっと、貸し切りじゃないですか。

またしても広がる波照間ブルー。

白い砂浜にはサンゴのかけらがいっぱい。

足跡付けるのもったいないな。






休まず最南端を目指します。

こちらが日本最南端の自販機だそうです。

なお商品は離島価格です。






サトウキビ畑の中を海に向かって駆け下りる。

ざわわ、ざわわ、ざわわ。






11時38分、日本最南端・高那崎到達。






北の宗谷岬、東の納沙布岬、そして南の波照間島高那崎。

自身これで三極目。

今日はいつになく日の丸が誇らしく感じる。

さえぎるものが無いのでスゴい風です。

ヅラ飛んじゃう。






厳密には日本の北端は択捉島、東端は南鳥島、南端は沖ノ鳥島です。

いずれも一般観光客は立ち入れません。

択捉島はロシアのビザを取得してロシア本国経由でなら行けるとの話も。

まあ行きませんけど。






この海の遥か彼方にあるのがフィリピン。

それでも戦前はまだまだ南洋に委任統治領があったんですよね。

先の大戦が違う結末だったらここが最南端ではなかったかもしれない。

途切れない水平線を見つめながらそんな空想にふけります。






ちょうどお昼どきなので島一周を中断し集落に向かいます。

島の中央部が小高い丘になっていて民家や民宿、商店などがあります。

紛れもなく日本最南端の有人島で、住所でいえば八重山郡竹富町。

ちなみに町役場は石垣島にあります。






さて、どういうわけかこの日はどの食堂も臨時休業です。

流れ流れてスタート地点に戻ってしまいました。

自転車を借りた西浜荘はその隣で食堂も経営しています。

ぺぇ〜ぬ島食堂。営業していたのはここだけでした。

開いててよかった。






八重山そば&じゅーしーの鉄板コンボ。もう覚えました。

いっぱい運動したので美味しくいただけます。

女将さんの話では皆島の製糖工場に行っているのではと。

なるほど、季節労働ですか。

冬に暇になる農家がスキー場で働くみたいな感じでしょうか。






島一周再開します。

日本最南端の碑の隣にある星空観測タワーは休業中でした。

日本最南端の公衆トイレを記念に使わせてもらいました。

波照間島南東部は明りも少ないので南十字星を見るのに最適だそうです。






波照間空港の滑走路が見えます。

島ではあちこちでヤギが放牧されています。

人間みたいな声でメェェ〜と鳴くんだな。






波照間島〜石垣島の飛行機は月水土の週3便。

今日はちょうど便があったのですが午前中にもう飛んでいきました。

閑散とした空港はちょっと寂しい。






どこまでも続くサトウキビ畑の中をただただ走る。

この島で生まれ育ったらこれが原風景になるのだろうな。

ざわわ、ざわわ、ざわわ。






忘勿石を望む丘。西表島を望める高台にあります。

戦時中に西表島に強制疎開させられた悲しい歴史を今に伝える。

疎開先ではマラリアにより多くの島民が命を落とすことに。

あれから80年。合掌。






島を一周したところで再び集落へ。

日本最南端の酒造所、波照間酒造の泡波酒店です。

やっと来れました。ちょっと感激。






波照間酒造が製造するのは泡盛「泡波」のみです。

巷では「幻の酒」なんて呼ばれたり。

元々島民向けのお酒で生産量が少ないので希少とされます。

島外ではプレミア価格で取引されますがこちらでは三合瓶900円。

ありがたくいただきます。






夕方、石垣島に戻ってきました。ただいま。

再びユーグレナモール。ここはぶらぶらするだけで楽しい。






アーケードの中にある老舗のそば屋、真仁屋(まーにゃ)。

こちらで晩メシをいただきます。






あっさりしたイメージの八重山そばの中では濃いめの味付けです。

肉は甘め。

昔ながらの素朴な味。

無数にある有名人の色紙もいい雰囲気です。






路地裏を散策して良さげな島料理のお店を見つけました。

その名も石垣島。






お通しはもずく。

島豆腐サラダ、海ぶどう、にんじんしりしり。

石垣島家庭料理の数々。

いいですね。

郷土料理がひと通り手軽にいただけます。

八重山入門にちょうどいいと思います。






飲屋街をぶらぶら。もう少しディープな場所に足を向けてみましょう。

表通りは結構賑やかです。

おひとりさまが静かに飲める場所はあるでしょうか。






見つけました。

バー「リスボン」。






ズラリ並んだ琉球泡盛のボトルが圧巻です。

県内全ての酒造所の銘柄を揃えているそうです。

マスターは元々銀座のオーセンティックバーのご出身とのこと。

親族である先代マスターの後を継いでIターンされたそうです。






明日行く与那国島のどなんから石垣島の請福、宮古島のニコニコ太郎など。

泡盛でめぐる島旅。

みんな違ってみんないい。






3日目につづきます。