令和五年四月五日(水) くもり 時々 はれ






前回、第二十六番札所の記事はこちらです。






彼方に見ゆるは明神ヶ岳。今日はあの山の麓を目指します。

ようやくシーズン開幕。

中断していた会津三十三箇所巡礼の再開です。






会津美里町、旧高田町、といえば伊佐須美さま。

桜も咲いて良い感じですが今日は素通りします。






市街地を抜け国道401号を山のほうへ。

博士峠は冬季通行止、だそうです。

そこまでは行きませんが今日のコースはいかがでしょうか。






案内板が出ています。迷うことはありません。






この集落を抜けていきます。

明神ヶ岳の登山口でもあります。

大岩観音は会津三十三箇所屈指の難所との噂です。






峠道をクネクネと走っていると…まだ残雪がありました。

残念ですがここでマシンを停めて歩くことにします。

距離的にはあと200m位のところです。






このあたりは日常的に熊が出るので超兵器を携えます。

買ったばかりで使ったことはないのですが。

有効射程7〜8mって、結構近くないですか。






同じタイミングで登山者に出会いました。

聞けばこれから明神ヶ岳に登ると。

私も参拝ついでに登りたかったのですが…。

遠目にも残雪多そうだし、雪山装備なんて持っていないし。






おっちゃん、普通の装備で普通に歩いていくなぁ。

あっという間に差が開いていきます。






未完の大規模林道、飯豊桧枝岐線に出ました。

大人の事情で各地で放置されている二車線の高規格林道の断片です。

参拝ついでにここをブイブイ走るつもりで初号機で来たのですが。

あと1ヶ月くらいは無理っぽいです。






登山道に入ります。

明神ヶ岳、標高1074m。

伊佐須美神社はかつてこの山頂にあったそうです。

今も奥の院はこの山の上にあります。

山開きは毎年6月第1日曜日に行われ、多くの登山者が祠を目指します。






放置された倒木。

跨ぐべきか、潜るべきか、それが問題だ。






登山道はまだまだ続きますが観音堂はすぐそこです。

おっちゃんの姿はすでに見えなくなっています。

無事の山行をお祈りします。






横道に入ります。

登山道入口からはすぐの場所ですが、熊対策必至の雰囲気です。






分岐点が水場になっています。

馬頭観音さまが見守ります。






観音堂が見えてきました。

ほほう、噂どおりの…。






石仏がいっぱい。






これが大岩観音堂。

すごい。トタン板製でまるで避難小屋というかバス停というか。

平成の雪害で倒壊した後で建てられたとのことです。

仮堂なのか、このまま存続するのか。






徳一が明神ヶ岳山頂の桂の木から彫った観音像がご本尊です。

ここでも徳一。仏都会津を語るとき必ず登場する高僧。

やはり明神ヶ岳とはつながりの深い観音霊場です。







御詠歌が納められています。






隣の大岩には祠が。






強い霊力を感じます。

山全体が聖域なのでしょう。






では、戻ります。

明神ヶ岳は往復3時間コース。

雪がしっかり溶けたら伊佐須美さまにお参りして登るとしましょう。






帰還しました。お待たせ。

モーターサイクルだとここまで来れますが歩き巡礼ならかなりの難所です。






大岩観音の御朱印は別当の天台宗仁王寺で受けられます。

見事な薬師堂です。ここも草創は徳一上人によるそうです。






あちらが本堂。






閉まっています。ご自宅のほうも不在のようです。

仕方ない、日を改めて出直しますか。

次の札所はすぐ近くですが順番通り押印したいので今日はここまで。






昼メシにいたします。

この巡礼は発見の旅にしたいのでなるべく未訪のお店を選ぶとします。

路地裏の激シブ蕎麦店に出会いましたよ。

五代百年続く老舗だそうです。






おしながき。このご時世には良心的な価格。






天ぷらそば。良い。じつに良い。

能書き無用、この場この時を楽しむことが何より大事なのだ。






ということで、後日頂いた御朱印です。

南無観世音菩薩。






会津三十三観音 第二十七番札所

大岩観音 聖観世音

天台宗 臥龍山 仁王寺

大沼郡会津美里町吉田字村廻丙486


御詠歌

山深く池に流れの音添えて

浮世の夢を洗う松風






ポチッとな。






次回、第二十八番札所につづきます。






参考文献

会津の霊場めぐり奉賛会「会津霊場めぐり」 88新書